ツンデレな彼氏 [ 5/7 ]

「小春〜今日もかわええな〜」

『ユウジおはよ』

「ん?ああほほほーじか。
小春ぅ〜一緒に行こーや」


一氏ユウジはこれでも私の彼氏である。

でもさ、おかしくない?
彼女ほっぽって小春ちゃんって
私<小春ちゃんなの!?


まあ、だからといって小春ちゃんが嫌いなわけじゃない、むしろ好きだ。

小春ちゃんは女の子の気持ちも男の子の気持ちもわかるから
皆小春ちゃんに恋愛相談してるのだ。

そして私もよく相談しに行っている。



ガラガラ

「はい…ってほほほーじちゃんやないの」

昼休み、生徒会室を訪れると小春ちゃんが仕事をしていた。

『あ、まだ仕事してた?
じゃあいいや。また来るね』

「ええよ〜あと少しだから放課後やるし、
ほほほーじちゃんのが大事やからね」

そう言って小春ちゃんは私に紅茶を淹れてくれた。


『ありがとう…ごめんね?』

「ええのよ。
またユウ君のこと?」

『うん…
もしかしてユウジは私のこと好きじゃないのかなって』


そう言うと小春ちゃんは一瞬固まって爆笑し始めた。

『え?今の笑う要素あった?』

「ごめんなさいね…
でも、そんなことないわよ」

『なんでそう思うの?』

「うーん…
あ、ちょっとこっち来て頂戴」


小春ちゃんに招かれて
段ボールだらけの所に行く。

「ちょっとここに隠れてて?」

よくわからないけれど、とりあえず言われた通りにする。



ガラガラ

「小春ぅー」

生徒会室に入ってきたのはユウジだった。

「いらっしゃいユウ君
またほほほーじちゃんのこと?」

「おん…」

私のこと?
まさか小春ちゃんに私の悪口を…!?


「今日もほほほーじに冷たくしてもうた…」

―――え?


「いい加減素直になりや」

「せやけど…つい…
もしかしたらほほほーじは俺のこと好きとちゃうかも」

私と同じこと言ってる…
だから小春ちゃんは笑ってたのかな?


「そんなことないんとちゃう?
ねぇ、ほほほーじちゃん?」

「え?ほほほーじ!?」

『ユウジ…』


小春ちゃんに呼ばれたので出てきてみる。
ユウジは凄くビックリしてる。


「じゃあアタシは教室に戻ってるわ
ごゆっくり〜♪」

そう言って小春ちゃんは出て行ってしまった。
そして気まずい雰囲気…


「ほほほーじ…」

『な、なに?』

「その…全部聞いてたんか?」

『…うん』


正直に言うと、ユウジは真っ赤になって口をパクパクしている。

『私も…』

「?」

『私も小春ちゃんに相談してたの
ユウジは私のこと好きじゃないのかも、って』

「そんなワケないやろ!!」

いきなりユウジが声を荒げ、ビクリと肩を揺らす。


「スマン…
俺、本当はもっとほほほーじに優しくしたいんに上手くできないんや…」

『そうだったんだ…』

「呆れたやろ?
本当の俺はこんなんで」

『そんなことないよ。
私はユウジが好き。素直じゃないユウジも全部好き』

「!!…俺も…好きや///」

ユウジに初めて好きと言われた。
胸に嬉しい何かが込み上げてきて笑みが溢れた。

そっか、ユウジはツンデレだったんだね



『…という事がありました。』

「あら〜よかったわね♪」

放課後、ユウジと一緒に報告しに行った。

『小春ちゃん、相談乗ってくれてありがとう。』

「ええのよ〜」

「…か」

『ユウジ?』

「浮気か小春!!」

『…え?』

「ほほほーじ!!俺の小春と2人っきりになるなんてエエ度胸やな!!
小春ぅ〜またお茶しよな!!!」


ええー…




彼氏はツンデレ(私にツンツン、小春ちゃんにデレデレ)でした。



[*prev] [next#]
top
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -