ヘタレな彼氏 [ 2/7 ]

私の彼氏はヘタレです。


その人の外見は金髪のつり目で
初めて見たときは、ヤのつく兄さんktkr!!って思ったけど、
実はとっても優しくてあったかい。


そんな彼に惹かれるのは時間の問題だった。

告白して、まさかのオッケーもらって
私達は付き合うことになった。

ちなみに3ヶ月も前の話。


いや、ね?
3ヶ月ずっと続いてるのは喜ばしいことだけど問題もあった。

彼は3ヶ月もの間、私に何もしてこなかったのだ。


女の私からグイグイいくのは恥ずかしいから彼からして欲しいと思ってる。

だから彼と付き合ってからハンドクリームとリップクリームは必需品なのだ。

それなのに何もされないなんて…


『ってことなんだけど』

「せやなぁ…」


ちなみに今は彼の親友である白石に相談中。

「でも手くらいは繋いどるんやろ?」

『ううん。』

「は!?毎日一緒に帰っとるんに?
…謙也のことやから手ェ出すんもスピードスターやと思っとったんやけど…」

『それはもはやただの変質者だよ』


私は相談相手を間違えたのかもしれない。
でも彼にくらいしかできない。
最初はダブルスを組んでる財前に聞こうと思ったが、余計に謙也が弄られるだろうと思い断念したのだ。


『どうしたらいいんだろ…』

「せやな「ほほほーじ〜帰るで…って白石!?」お、おん…」


まだ相談は終わってないのに謙也が来てしまった。


「謙也、ちょお来てみ?」

「何や?」


白石が謙也に耳打ちをし始めた。
ちくしょう仲間外れか!!?

とおもったら白石と目があってウィンクされた。何なんだこのイケメンは←悪口のつもり


「…な?」

「!!!!?ほほほーじ!!帰るで!!!」


急に手を握られて教室から連れ出された。
って…手///



『ちょ、謙也速い速い速い!!』

「…」

ドンッ

『あうっ!!急に止まらないでよ!!!』


謙也は急に止まって何も言わない


『ちょっと謙也きいて…』

ぎゅっ


え…?


「…アカン」

『へ?』

「ほほほーじは俺のや!!白石んとこにもどこにも行かせへん!!」

『…謙也急にどうしたの?』


謙也がいつもと少し違う、真剣な目で見ている。正直謙也のこんな表情は初めてだ。


「やって白石が…」

『白石?さっき何か言われたの?』



―――――――――――

「謙也、ほほほーじて可愛えな。」

「な、何やねん急に」

「謙也がほほほーじになんもせーへんなら俺奪っちゃうかもしれへんな」

―――――――――――



『あのアホ石が…』

「あ、あんな?お、俺彼女とか初めてやから…その、どうしたらええかわからんのや。それにほほほーじに嫌がられたら俺生きてけへん…」

『そう、だったんだ…』

「やけど、ほほほーじがそうして欲しいなら俺、頑張るから。せやから白石の所には行かんといてや…」


さっきとは打って変わって弱々しい表情で言う謙也。

私はそんな謙也の手をきゅっと握った。


『私は謙也が一番好きだよ?だから待ってる。ゆっくりでいいから…』

「俺もほほほーじが一番好きや。だからあんま待たせないよう頑張る」

『でも手、繋げたね』


私がそう言うと、謙也はハッと目線を手元に移し、どんどん真っ赤になっていってしまった。


「っ////」

『恥ずかしいの?さっきはぎゅってしてくれたのに』

「や、やって…あの時は白石に取られたくなくて…」


段々声が小さくなっていく謙也。

『…謙也かわいい』

「へ?」


私は何か開けたようです。


『やっぱ手繋ご?』

「………おん///」



浪速のスピードスターは
恋愛に関してはスローみたいです。




おまけ?

『そういえば白石彼女いるよ?』

「な、何やて!?騙された…」

『(ああもう可愛いなぁ)謙也好き!!』

「お、俺もす、すすすす好きや///」


「(…謙也さんマジキモいわぁ…写メって明日脅して善哉奢ってもらお)」ピロリーン

偶然通りかかった財前君でした

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