×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -
子供達のお見舞い



「ようみお姉」

「ちょっと新一! ノックしなさいよ!
美音さんお久しぶりです」

ガラっとノックもなく扉を開いたのはよく見た顔。
14歳、中学生となった従弟、工藤新一とその幼馴染毛利蘭。
面会謝絶を解除して早速来たらしい。
話を聞きたいだけか何なのか。

「本当にあんたは……
この病室私だけじゃなくて松田さんもいるんだからノックくらいしなさいよ!」

「松田さん気にしねぇだろ。なぁ?」

「あ? まあ俺は気にしねぇが……
まあでも何があるかわからねぇから急に扉開けるのはやめといたほうがいいな。
お前らも気まずくなるのは―――」

思わず彼の言葉を遮って頭にチェストに置いていたお盆を投げた。

「いってぇ! おまっ! 俺けが人だぞ!!」

「だからって今何言おうとした!?
中学生相手に! 何言おうとした!?」

うまく頭にクリーンヒットして私に対して怒鳴り散らす。
近くの花瓶もなにも当たってないし……フリスビー昔しててよかった〜!
運動神経抜群な血筋サイコ〜!!!

「なんだ? チワゲンカか?」

「違う! 新一も覚えたての言葉使おうとすんな!」

「うるさい! 静かにしなさい! あなた達また警察関係者以外面会謝絶にしますよ!」

いつの間にいたのか師長が廊下から怒鳴り込んできた。

「これはこれで今一番うるさいの師長では?」

「なんか言いました?」

「言ってません」


子供達のお見舞い

結局病院で一番強いのは警察でも医者でもましてや院長でもない。
普段患者と渡り合っているこの看護師長なのだ。

*

prev next
back