相談の仕方
あ、と声が出た。
「……」
宅配便が届いた。
伝票は打ち込みで、依頼人欄は「同上」。
つまり、私自身を指している。
面倒だから親からかと、確認もせず開けたのが間違いだった。
ズシッと重かった中身はなんてことは無い大量の紙。
写真紙が数百枚、いやそれ以上は詰め込まれてる。
写っているのはすべて私。
同じ写真もあることから質より量なタイプか?
なんて冗談は言ってられない。
気持ち悪すぎる。よくもここまで集めて発払いで出してきたな、と逆に感心すらした。
すべて箱から出して数枚見れば私しか写っていないことに違和感を覚える。
学校帰り、自宅前、駅のホーム、電車。
様々な場所ではあるが、知り合いが一切写っていない。むしろこのような場所ならば友人、親族、知人位は写っているはずだ。
ふと、箱の底を見れば封筒が1つ。
中を開け、取り出して絶句した。
「……性格悪……」
工藤邸へ入る私、新一と蘭ちゃん、園子ちゃんの写真、ゆきちゃんの隠し撮り、小五郎くんの写真、幼馴染達の写真、皇くんの店で皇くんが写っている写真に、松田さんと萩原さんと私が車に乗っている写真。
それらが各一枚ずつ入っていた。
ゆきちゃんのものはネットから拾ったものか分からないが、他はきっと隠し撮り。
優作くんがいないのは彼が警戒心の塊でスキがなかったからか、ビビったからか。
何気なく松田さん達の写真の裏面を見れば、
《この男達は何? 君には似合わない》
とよく聞く文句。
その時、携帯が震えた。
表示は《松田さん》
「……もしもし」
『おう、ちょっと今からそっちいくわ』
ハッとそれらを見て咄嗟に
「き、今日はダメ!」
と声を荒らげた。
『……なんだ、なんかあったか?』
相談の仕方
なんとも言えずに電話を切った。
*
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