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タチの悪い似た者師弟



「ほんじゃ始めるかー」

「ちょっと!
まだストレッチやってないでしょ」

「……大丈夫だろ」

「は?? 馬鹿なの?
なんで師匠の皇くんの方がそういう怪我を防止することを怠るの!?」

「うるせぇな!!!!
だって俺は怪我しねぇもん!!!ハッ!!!」

「子供か!! ほら!!」

グンッと皇くんを座らせて背中を押す。

「いだっいだだだだ!!!
てめっおまっまって!!!! 痛い!!!」

「痛くないでしょ!!!! 大丈夫だよ!!!!! まだ35でしょ!?!?」

「年関係ねぇだろ!!!! ってか俺は硬いんだよ!!!!」

「大丈夫だよ!!!!!」

「いだだだだだだだ!!!! おまっ何するつもり……!!!!」

「フンッ!!!」

バキッ

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!????? いまっバッバキッて!!!! てめっなにしっ!?!?」

「肩甲骨バキってやったんだよ。ほら肩軽くない?」

「ンなわけねぇだろ!! それ整体とかでやるやつだ……ほんとだァ……めっちゃ肩楽だし軽い……」

「でしょー? やってみたかったんだよね」

「お前実験台にしやがったな!?」

「そんなことないよ〜」

そうだよ。

「聞こえたぞ!!!」


「……なぁ、陣平ちゃん」

「言うな萩。
多分俺ら同じ事考えてる」


聞こえてるぞ爆処理!!!!


「……ふっ……まぁいいだろう……
じゃあとりあえず前回の復讐な」

「ねぇ、字が違うんだけど」

「メタ発言そろそろやめろ。
でだ、丁度いいからそこの2人!」

ビシッと皇くんは松田さんと萩原さんを指さした。

「俺?」

「ちゃんと覚えてるかそこの2人に技かけてみろ」

「えっちょっ待って? なんで!?」

ご愁傷様。

「さっきのコンビニでの事だ」


─────10分前コンビニにて

「ねぇさっきポオのマスターと歩いてたのって白樫美音じゃない?
そう言えば結構一緒にいるよね」

「だよねー私も思った! 昔から良く一緒にいるらしいよ〜。
てかその後ろにいた男の人たちめっちゃイケメンじゃなかった!?」

「分かる! いいなーあんな男前〜!
さすが女子中学生探偵は交友関係も神ってるわ。
高校一緒にならないかなー」

「ねぇ〜マスターも男前だけどちょっとそろそろイケオジよね」

「まぁ系統が違うけど〜
アンタどの人が好みだった?」

「私は長髪の方〜」

「まぁマスターも捨て難いけど私はグラサンの人かなぁ〜?
小学校の頃はマスターの顔面一択だったけど」

「ねぇ〜有名だったしねあの頃からマスター」

「女遊びでもしてんのかな?」

「でもあの手のタイプは彼女いなさそう〜
いつまで結婚しないんだろ?」

─────────────────

「……と、言うことだ」

「逆恨みだろそりゃ!」

「うるせぇ!!!!!!!!!!!
お前らのせいで比較対象にされたんだぞクソガキィ!!!!!! 俺の心が傷ついた〜!!!!!!」

あー、復讐ってそういう事ねぇ〜

「知らねぇよ!!!!」

「ていうかやっぱり皇くん有名だったんだね。
一緒に歩いてるとちょいちょい声かけられるから常連かと思ったらそこまでらしいし」

完全な逆恨みなんだけど、


「まぁ、師匠からの指示なら無下にはできないなぁ」


さっきがっつり頭掴まれたしね。

「ごめんね!」

あー自分のウインクキモイ自覚はあるよ。
でも痛かったからね。


「ちょっちょまって!? 俺は止めてあげたじゃぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

「すとっおい待てタイムタイムっててめっ何して……!?!?」

簡単にいかないと思ってた松田さんは皇くんが羽交い締めしてた。

いやー運がなかったね。
最近結婚とか好みとかすごい敏感だから。
そのへん弄れるの私くらいのもんだからね。

さて、まぁ復習といきますか。

タチの悪い似た者師弟

大丈夫。死にはしないから。

*

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