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ロリコンではない



最近萩が変だ。いや、もともと馬鹿だったがあの爆弾事件以来なにやらずっとノーパソを弄り頭を抱えている。

そんなにスペックも高くなさそうなものだし、機動隊員で爆発物処理班であるから俺同様機械に強いはずなんだがなにやら面倒な件でも抱えているようだ。


「萩、お前いつまでそれ弄ってんだ」

「……はぁ、だよなぁ……ロックはなし、残ってるデータから個人を特定できるものはなし、入ってるのは電波の周波数のキャプチャーとなんかの電波の周波数の計算式、それに、暗号化ファイルと、なーんかわからん機械」

とまたため息をつく。

「なんか、まさかあの爆弾犯の証拠品か?」

いや、それならこいつがいじるわけが無いか。
鑑識か一課が持っているはずだし。

「んー、爆弾犯ではないけど、それに関係する子の証拠品、かねぇ?」

「関係する子? あぁ、言ってた奴か
まぁ死体も出てねぇし、敷地内にも見つかんなかったし……気づかねぇでいただけじゃねぇのかねぇ」

「でも普通22階から飛び降りるか!?」

「……ねぇな」

「だろ!? しかもあの子絶対5年前の子だしな!? 見つけてやる!!」

そういえば昔こいつが言っていたな。

『高校の頃、不思議な子にあった』

なるほどな。
その子があの場にいたのなら、こいつがこんなにも必死になるのも頷けた。
随分と固執している様だ。同期の連中にも話していたし、何者だ?

「あーーーわっかんねぇ!!」

と頭を抱える横から画面をのぞき込む。

「隠しファイルは?」

「なし!
だと思う……」

「で、これが暗号化されてんのか」

「おうよ。
でもなぁ……解けねぇんだよなぁ」

「パスワードは?」

「なし。無理矢理開けてこっちにファイルだけ写したけどな」

「詰んでんじゃねぇか」

「なぁ陣平ちゃん……何かねぇかなぁ……」

「……脚で稼いだ方がいいんじゃねぇか?
分かってることは?」

「中学生!」

「このロリコンが!!」

「いたっちっちげえって!!
5年前小学生だったから!!」

「あぁ? 生活安全課行っとくか?
安心しろ。俺が話通してやる」

「やめて!!!
ほんとやめて!?!?」

「まぁそれは置いておいて、午後から明日非番だろ? 持って帰ってうちのパソコンで解析してやるから帰るぞ」

「マジ!?
……い、いやでもお前の力を借りたら負けな気がする……!!」

「んなこと言ってる場合かボケ
さっさと行くぞ」

「あっちょ待って!!!」


この後、あんなことが起こるとも思わず、
俺達は部屋を出ていった。


ロリコンではない

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