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ギリギリと睨み合う

「…ふ、早く我から奪わねば無くなるぞ」
「〜〜ならば!」

鋼糸を使う
皿を奪う

でも、もう何も残ってなかった

「…腹を空かせては戦も出来ぬ………」
「お前は食っただろ!」
「………たったらたーら……毎日母さん」←棒読み

「何でそうなった!」
「…それ程度で乱すとはまだまだ、だ」
「…空腹で乱すあんたに言われたくねぇよ」「………貴様が一番になっても賞品はやらぬ…」

一瞬沈黙してぷいと顔を逸らす
新たに芋けんぴを懐からだす
袋を開けて食べはじめる

「まだあるのか………」
「…当たり前だ」

レヴァナが芋けんぴを食べ終わる頃には中半に差し掛かる少し手前だった
本当に恐ろしいのはここからだ


その頃のダベラス

「や〜っと動けますねぇ〜。急がなくては!」

その頃のアレスト

「誰も来ないよぅ……」


色々な所から悲鳴が聞こえる
亡者の断末魔も聞こえる

「いやあぁぁぁぁぁ!!」
「きしゃあああああああ!!」
「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「もう嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「まーまー…ぱーぱー……うわぁぁん」

そして此処からも、虚勢を張る声が聞こえる

「…ふ……貴様の後ろに何か憑いているぞ」
「ふん…見え透いた嘘を吐くな。見え見えなんだよ」
「嘘だと思うなら後ろを見てみるがよい」

セルジオは後ろを向いてみる
…本当に居た

悲鳴を上げそうになったが押し殺す
そして視線を、ぎこちなく戻す

「い、居なかったじゃないか。レヴァナこそ後ろに」
「怨めしや〜」
「…!げげ、幻聴だな……」
「こ、声が震えているぞ」
「錯覚だ!」

さぁ、どうなのやら
錯覚ならセルジオの服の裾をさりげなく掴んでいるのも錯覚か、錯覚なのか

「おい、セルジオ…セルジオ」
「何だ」
「何か聞こえないか……?」
「何を言い出すかと思ったら……」

耳を澄ます
精神を研ぎ澄ます

何やら恨めしそうな声が聞こえる
最初は幻聴だと思ったが幻聴ではない
だが音を上げるわけにはいけない

「ふん、怖くて幻聴が聞こえてきたのか」
「……恨めしい………恨めしい………」
「…そんなわけない………ジョークだアフリカンジョーク」
「それを言うならアメリカンジョーク」
「……どちらでもいいじゃないか」
「……恨めしい……恨めしい………」

うざったい声がさっきから聞こえる
亡霊の声が

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