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「……貴様…この遺跡を壊す気か………」
「まっさかー、嫌だなぁ〜。そんなことするわけないじゃないですかぁ〜」

取り残されたような、そんな感じだ

レヴァナは気まずそうにセルジオを一瞥するが、目が合って直ぐさま目を背けた

「……こここ、こいつは誰だ…?貴様の友人か?」
「………。」
「いくら気まずいからってそんな下手な演技したって〜」
「ゆ、友人か否か。質問しているのは我だ」

ダベラスはため息吐いた
へたっぴ

「ヒソヒソ…合わせろ」
「ヒソヒソ…しょーがないですねぇ」
「……」

思いっ切り聞こえてるぞ
まぁ、俺も合わせてやろう

仕方ないから

「あー…こちらはセルジオさんです。恋人です」
「!(貴様!)……こ、恋人同士で来ていたのか………それは失礼した……」

背を向けスタスタと歩き始める

「いやいや、真に受けるなよ。恋人でもなんでもない。セルジオだ」
「……レイヴだ」
「……よろしく…」

いびつだ。おかしな光景だ
言葉に息詰まる

第一関門突破

目の前に複数の、何千という道が現れる
一人で行け、ということだ

途中まで一本道だが先は迷路になっている
此処でパートナーが決まるのだ


セルジオはずんずん歩く
何やら悍ましい声が聞こえるが気にしない
ちょっぴり開けた所に出た
レヴァナが居る

色んな意味で最悪だ。しかも…やっぱり変だ。このいびつな関係が

そんでもって何かやってる
バーベキューし始めている

「何やってんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「……バーベキュー(b^ー°)」
「見りゃ分かるよ。しかもグッじゃねぇよ、グじゃねぇよ」
「……だって腹…減った……から…」

心無しか、しょぼーんとしたような顔をする
されても困るよ!

ため息を吐く

「腹減ったから、じゃないから」
「………」
「さっきまで持ってたのはどうしたのさ」
「……全部、食べた。」

エェェェェ

「……ハァ…」
「………美味い……?」

多分「美味しいよ」と言いたいのだろう
多分
一字足りないのは何時ものことだ

「美味いよ、じゃないから」
「………じゃあやらぬ…我の独占、だ」
「あ、狡っΣ俺も食べるから皿寄越せ!」
「…やだ」
「なら無理矢理取ってやる!」
「渡すものか……」

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