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その後風呂に入って寝る頃には平気で深夜1時とかになることもある

だから国を統べる者とは大変なのだ

国民は誰もが貴族や王族の暮らしに憧れる
でもそれは甘い

裕福な代わりに子供の頃は勉強やバイオリンのレッスンや護身術やダンスのレッスンばかり
レヴァナも昔は嫌そうな顔をしてやっていた

……いや、今もそうか

……それでも憧れるのが一般Peopleか


次の日の早朝に記者のポレットはやって来た
それも朝日が昇る前

どうも、レヴァナの寝顔が撮りたかったらしい
ちなみにレヴァナ本人は隠し撮りされていることなど知らない

知ったら多分レヴァナ百烈拳をお見舞いされるだろう

「……貴様はもう死んでいる」
「は?」
「今、庶民共の間で流行っているぷりきゅあ筋肉ソウルの決め言葉だ。貴様はそんなことも分からんのかハー…ヤレヤレ…」←棒読み
「知りませんよ!流行には疎いおっさんですが何か!?」
「ふむふむ、ダベラスさんは糞爺とな」
「死ね」

女だろうと容赦なくゲンコを食らわせる
泣く子も更に泣く親御さんの必殺技だ
これ一つで昔はレヴァナを必要以上に泣かせて…おっと失礼。教育していたものだ
今は可愛いげがないが

レヴァナは感情の無い顔で外を見つめる
一体何を思っているのか、全く分からない
年の功でも分からない

ハイライトが皆無に近い目でポレットを一瞥する

「……」
「……あの私に何か?」
「…雑誌、とやらはいつ出来る?」
「来週あたりには出来ると思います!」
「…そうか。ちなみに我を先頭にしたら殺す」
「えぇぇぇ」
「何を残念がっている。表紙は筋肉ソウルに決まっておるだろう」
「えぇぇぇ…うちはアニメ雑誌じゃありませんよぅ」
「そんなもの関係ない。筋肉ソウルを表紙にしないと殺す。これは皇帝命令だ、皇帝権限だ」

皇帝権限、それは皇帝のみが持つ如何なることがあろうと反論を許さない最終決定権である

良い子はこんなことに使ってはいけない
良い子もっとまともなことに使いましょう

「うぅ…分かりました」

一週間後
国中に売られた
販売冊数は過去最高である
どうも、皇帝らしからぬ言動や行動にちょっぴりウケたらしい

まぁ…普通同盟国の元首を蹴る人は居ないもんね…

「………何故我がドアップ……」
「あららー。ま、いいじゃないですか〜」
「………くっ…」

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