ORAS記念のダイゴ短編
ミアレでデートもどきの観光案内な話
夢主はその辺にいそうな(比較的)普通のトレーナー。
持ちポケはメレシー他旅に欠かせないポケモン達、鋼特化型では無い
一口サイズの金属を口内で転がして喜ぶ変態

以下出会い編

「おにいさーん、トレーナーカード落としましたよー」


ミアレガレット売り場の長蛇の列に並び、貰ったばかりのポケモン図鑑も見飽きた所で図鑑を畳むと大通りで財布を懐に仕舞うスーツ姿のお兄さんからトレーナーカードが落ちるのが傍目に見えた
本人も誰も気に留めずに歩いていってしまうので声をあげる


「お兄さーん。おーいお兄さーん」


何度か呼んでみたが急いでいるのか先に先にと進んでしまい、人混みに紛れてついには見えなくなった

何も見なかった事にしても良かったのだが声をあげてしまった以上責任を無駄に感じてしまう

もう少しで順番が回ってくるけど仕方無い、落とし物を届ける為に私は列から離脱した

順番とりにポケモン出す訳にもいかないしこういう時一人って不便なんだよね





ローラースケートに切り替え、トレーナーカードを拾い上げてスーツ姿の人を探す。人混みの中を掻い潜り目を凝らしていると運よく直ぐに見つかった。
うん、体格も同じくらいだしあの人だな


「おにいさーん、そこの格好いいおにいさーん。」


トレーナーカードを頭上に掲げ左右に振りながら、さっきのように呼び掛ける。


「おーい聴こえてますかー?」


何度か呼んでみたがさっきと同じく気付いていないのかスタスタと先に進んでいってしまう。
これでは拉致が空かないのでスピードを上げ、衝突しないよう少し余裕を持って目の前に回り込む
顔を見上げて驚いた、本当に格好いいお兄さんだったのだ。
髪型は個性的だけれど正直今までに会った人の中で一番顔が整っているんじゃないかと思う。
あ、でもさっきのプラターヌ博士もイケメンだったな。このお兄さんと博士の比較はもう好みかどうかの問題だろうな。


「ん?どうしたの?何か用かな?」


お兄さんに声をかけられて我に戻る。一瞬ではあったけど見とれている場合じゃ無いや。どうせカードを渡したらそれまでの関係なのだしさっさと用を済ませて次のガレットが焼き上がる時間までカフェにでも足を運んで時間を潰そう


「お兄さんさっきあの店の辺りでこれ落としませんでした?トレーナーカード」


緑色のトレーナーカードを手渡すとお兄さんは一度だけ目をやって直ぐに私に戻した


「うーん、残念だけれどこれは僕のじゃ無いね」

「え、うそ」


信じられないと言った気持ちでお兄さんと戻されたカードに登録されている人物像を何度か見比べてみる。確かに背丈と服装は似ているけど顔は全然違った。いや、服装も結構違う。お兄さんはよく見ると少し変わった色のラインが入ったスーツに赤いスカーフを合わせているがカードの人はよく見るありきたりなリクルートスーツ姿をしていた。


「ミアレは人が多いから見間違えたんだろうね」

「すみません…ほんとすみません…」


羞恥心を抱きながら頭を何度も下げると
「間違いなんてよくある事なんだからそんなに頭を下げなくてもいいよ」
とお兄さんは言ってくれた。あーもう性格までイケメンだなあ


お兄さんと別れ、結局手元に残ってしまったトレーナーカードの扱いをどうするか考える。もう落とし主は何処かに行ってしまっただろうし面倒だけれどこれ最寄りのポケセンに持ってかないとなぁ
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