リアリストの脳味噌とロマンティストの脳波で出来る物語 | ナノ

泣き虫な君の後ろから二番目の私は、その涙が遠いなあ|理想主義で動く現実|野次馬共は知る覚悟などない|予測不可能は可能か|あの女の汚点部分|ティッシュの中の精子が語る、聖書の中の希望とか|東京アイロニー|だから人間なんだと思う|嘘を見分けられなくなって|あの子の手術は成功率20パーセントで、物語のように奇跡は起こらなかった

医療用メスと裁縫針の喧騒|日常から置き去りにされた彼女|骨格異形幼児の最期|殺人犯が何を言う|世界を被せて君を殺した|蛞蝓はその少女に恋をした、その少女は蛞蝓を雨傘の先端で踏み潰した|家畜の復讐劇に負けた話|アパートの一角に、僕はおいてきぼりだ|その物語は神話みたいにうまくはいかない|アフロディテの憂鬱

ろくでなしとリモコンの鎮魂歌|ヨーロッパで待っておいて|あのドーベルマンによろしくと言っておいてくれないか、俺はどうも今から毒殺されるらしい|私は同情されたかったのかもしれない|そこで死ぬなんて卑怯よ|君の唇の傷が僕の愛であれば素敵だね|細胞内のテクノロジー|意味のないことが嫌いな君に、僕は無意味に見えるらしい|弱いね、と笑う仕草|モノクロの世界を救いたかった

目の前には何があって、何がなかったんだろう|泡のように弾けて消えた人魚姫は、つまり馬鹿な負け組だったわけだ|さよならが遠いよ|変更パスワード、僕ら|情けないって言うな|現実を捨てたって、夢なんてものを救えるわけではない|リアリストの脳味噌とロマンティストの脳波で出来る物語|星に手は届きなどしないのに、彼女には願いがあった|99点の先にある失調症、0点のアイツが馬鹿みたいに羨ましい|右掌のカリキュラム

君を守りたい|尖った棘が僕をこの世界から追い出したんだ、長い蔦が僕をこの世界に閉じこめたんだ|塗料を塗りたくった壁に倒れ込む|速度をあげろ馬鹿者|君が埋もれて、その後の僕の後悔話|真っ黒なラインが弧を描いた空|そんなもんじゃ喜べない僕は|神様の左目にパラドックス|何処までも幼稚なことに気付いてよ|その笑える顔はつまり困ってるんだよね





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