眩しすぎる太陽が嫌いだった。じりじりと照り付ける日差しも、学生たちの笑い声も、全部全部嫌いだった。たぶん自分の実年齢から言わせれば、これはいくらなんでもドライすぎる思考だろう。だけど、ボクは本当に太陽が嫌い。早く夜が来ればいい。そんなことをボケッと考えていた。


「あーいあい」
「……………嶺二」


窓の縁に手をおいたまま振り返ると、やっほやっほーなんて軽快そうなあいさつを嶺二はしていた。本当にこの男は、馬鹿だ。


「なになに、元気ないねえ」
「うるさいなあ…」


再び窓の外に目をやると、やっぱり太陽は眩しかった。そしていつの間にボクの隣に来ていた嶺二は、いい天気だねえとボクに笑う。


(だから太陽は、嫌いなんだ。)




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