神様の気まぐれ


「はぁ!?逆ハー狙いの悪女をトリップさせてほしいだと?」

《そうよ!神様だったら勿論出来るわよねぇ?》

「めんどくさ…」

《え、何かいったぁ??》

数分前俺の携帯に掛かってきたのはこれまた一月前に俺が気まぐれでトリップさせた相手からだった。
その内容はご覧の通りめんどくさい要求だった。
けどちょっと待てよ…?
もしトリップ悪女のいる世界に他の逆ハー狙いの悪女をトリップさせたらどうなるんだ?
ちょっと興味がわいた。

「いいぜその要求のんでやるよ」

《ほんとぉ?ありがとぉ!何だかんだでやっぱり神様も百合奈の事が大好きなのね!私も大好きだよぉー》

気まぐれで要求をのんでやると言ったら何を勘違いしたのかべらべらとなんか語りだした。
…にしてもこの女鬱陶しいな。
「んじゃ切るからな」

《え、ちょっとぉ!?》

ブツリと音をたてて一方的に通話を終了した。
いまだにあの女のねっとりとした声が耳に残っている。実に不愉快だ。
にしてもあの女の馬鹿っぷりには笑えてしょうがない。
飽きるまでもう少し見物するとしよう。

要らなくなったら“消せばいい”のだから。



俺は近くあったパソコンで他の世界でトリップ願望者を探し始めた。
予想外に数が多くてめんどくさくなった俺は適当にランダム機能を使って一人選んだ。

「んーと…水月玲歌…?うわっ平凡な人生だな。あ、けどまぁ顔は可愛い程度だな。まぁめんどくさいしこいつでいっか」



悪いけど死んでもらうよ水月玲歌。



こうして俺は水月玲歌のクラスメイトの黒沼ってやつを操ってあいつを殺した。






「さて、お前はどうやって俺を楽しませてくれるんだ?水月玲歌」






せいぜい俺を退屈させるなよ。













神様の気まぐれ
(運命の歯車は動きだす)






―――――――
神様視点

20120108






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