ひな祭り
『ってことでみんなクジ引いて』

「どうゆうことだよ」


厳しい寒さが和らぎ暖かくなってきた3月の初め。

そう話しかけたのは氷帝のトラブルメーカーこと氷帝学園3年男子テニス部マネージャーの苗字名前だ。

そしてそれに反応したのは隣に居た宍戸亮だった。

ちなみに今は部活の昼休憩中だ。




『ほら、今日ってあれじゃん?』
「あれ?」

『3月3日!』

「わかったC!耳の日だよねぇ!」
『わ、ジロー。うーん…間違ってないけどそうゆうことじゃなくてね…』

「Aー違うのぉ?」

『正解は――』

「ひな祭りやろ?」

おとなしく聞いていた他のレギュラーも話に入ってきた。

そして名前が正解を言おうとした瞬間に響いた低い声。


『あたしの台詞とんなよ忍足バカヤロー』

名前は忍足にジロー愛用の羊の枕を投げつけた。


「え、痛っ、なんで俺こんな扱いなん?」

「あー俺の枕ぁー」


軽くへこんでいる忍足を無視して跡部が話を続ける。

「――だからってなんでクジなんか引かねぇといけねぇんだよ」

跡部の言葉によくぞ聞いてくれましたっ、とでも言いたげな名前。


『まぁ理由は後で!とりあえず引いてみてよ!中に“一つだけ”赤印の当たりクジがあるから!』


一つだけと聞いてレギュラー達の目の色が変わった。

「(一つだけ…と言うことは一番か!)」

「(なんか裏があるような気がするぜ…)」

「(…下剋上だ)」

「(宍戸さんに当たりますように)」

「はっ、俺様が当たりだろ?なぁ樺地」

「ウス」

「面白そうだCやるやるー」

「んでその当たり引いたらなんかあるんか?」


忍足の言葉に名前は自信満々に答えた。


『もっちろん!当たりを引いた人はね―――』


「引いた人は?」






『これ着てお雛様になってもらうんだぜぃ!』

王者立海の天才ボレーヤーの真似をしながらどこから出したのか豪華な十二単を見せた。

その瞬間レギュラーは思った。

「(((((ハズレ引かなきゃ!)))))」



『ちなみに拒否権はないよ、拒否した場合は練習メニュー3倍だからね』

「んな勝手なことできるわけねぇだろ」

『激ダサだな跡部』

「俺の真似すんなよ」

『あたしが太郎ちゃんの姪って忘れたの?』

黒い笑みを浮かべながら言う名前

「………」

なにも言えなくなるレギュラー


『んじゃみんな選んで選んで』
「やるしかねぇよな…」

向日を筆頭に渋々とクジ(割り箸)に手をかけ自分のクジを決める
『行っくよぉー!せーのっ』




















(やっぱり祭りは面白くないとねっ!)











---------
誰に当たったのかはご想像にお任せします。
空気なキャラ大量発生…
すみません(´・ω・`)
ひな祭りってこんなんだっけwww


20120303



prev next

第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -