Chris | ナノ


花子とレベッカが入ってきてから早くももう一ヶ月。始めは緊張気味だった二人もだんだん慣れてきつつある。
俺と花子はバディを組むと言うことでほぼ方針が決まったらしかった。

そんなわけで今日も今日とて訓練中だ。花子は今ジルに体術を教え込まれている。
俺の技は女性の力では難しいし、花子はフットワークが軽いのでジルのようなスタイルの方が有利だからだ。

「ひねりが甘い、もう少し腰を使う。」
「こう、ですか。」

ごきり、マネキンの首が折れる音だ。

花子の射撃の腕は長年戦ってきた俺たちにも目を見張るものがあった。話を聞けばその身体能力の高さからウェスカーにスカウトされたと言うし。

「花子は飲み込みが早いわね、流石だわ。」
「恐れ入ります。」

俺はと言えばレオンと二人がかりでレベッカにプラーガの特性を教えていた。

「まずは、この前の復習だ。プラーガの弱点は?」
「強い光です。ですから閃光手榴弾やグレネードを用意しておくと便利です。」
「よし、じゃあ今日は…」
「寄生体に有効な体術はどうだ?」

俺の提案にレオンが頷く。

「レベッカ、銃以外の攻撃手段…まあ体術なんだが、何か出来るか?」

レオンの問いに彼女は頷いた。

「じゃあ一通りやってみようか。」
「はい!」

レベッカとレオンが体術の練習を始めた。体術なら奴が教えた方がいいだろう。俺のはほとんどが力に任せているところがあるから。

ストンプなんかは出来るかもしれないが、逆に寄生体が出るかも知れないし、使う人間に力が無ければなかなか難しい。
ネックツイスト、あれもかなりの力を要するし使えたとして、使いどころが難しい。下手すると敵に囲まれてしまう。
…こう考えるとクレアと喧嘩したときに「兄さんの筋肉ゴリラ!」と言われたのも間違いではないな…力が欲しくて鍛えたのは間違いないが、ゴリラは流石に非道いと思う。
少し気持ちが沈んできて、思わず溜め息をついた。



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -