朝からスパルトスさんの様子がおかしかったのに気づいたのは私だけじゃないはず。そう、あからさまに私を避けているのだ…!!なんてことだなんてことだ…朝も挨拶しようとスキップで近づくと慌てて背を向けて逃げられるわ話しかけてもやけにそっけない。ああ、どうしよう…わたし、わたし…



「スパルトスさん不足で死ぬ」



バタンと目の前の机に倒れこむ。額をガツンとぶつけたけどそんなことどうだっていい。どうやらわたしはスパルトスさんに嫌われてしまったらしい。およよよと涙を流しているとこの部屋の主、ピスティが大げさだよーなんてけらけら笑っていた。


「笑い事じゃないんだからな!!」
「大丈夫だいじょーぶ!」
「何が!?」


絶対何かを知っているピスティを問い詰めようとしたがあっさりかわされてしまった。そしてしまいには何故か知らないが彼女の恋愛話へと変わっていった。





日が暮れるまでたっぷり話を聞かされたところで部屋を追い出された。プレゼントやらと一緒に。そうだった、今日は私の生まれた日だった。すっかり忘れてたぜ…。去り際に彼女は「お誕生日おめでとう!今日はきっと素敵な日になるよ!」と確信めいたことを口にしたのを思い出す。素敵な日?なになに空からお金でも降ってくるわけ?
くだらないことを考えながら廊下をゆっくり歩いていると前から見慣れた格好が近づいてきた。


「す、スパルトスさあああああああああああん」


半日ぶりにみた彼の姿に思わず全速力で傍によると彼は少し焦ったような表情をしている。もう避けられてるとかそんなのシラナイ!しっかりスパルトスさんのことを目に焼き付けておかなきゃ…私の身が持たないよ!!


「今日は、名前の誕生日だったな。」


そういうとおずおずと私の目の前に可愛らしい花束が差し出される。蝶が群がって飛んでいるような華やかで気品のある白い花、胡蝶蘭(コチョウラン)というらしい。いつもは目を合わせたがらない彼が少しだけ、ほんの一瞬だけ私の目を見た。


「誕生日おめでとう」


少し照れたように、笑ったスパルトスさんに勢いで思わず抱き付いてしまったのはもう不可抗力というものだ。うれしい、私のために、プレゼントを用意してくれるなんてスパルトスさんイケメン!顔も性格もイケメンだなんて非の打ち所がないじゃないか!そうしてきょうは、ピスティが言ったように素敵な1日になったのだ。



【胡蝶蘭‐花言葉:あなたを愛します】


後から聞いた話によればスパルトスさんは避けていたのではなくただ単に緊張していただけらしい。ああ、そんなとこすら愛おしい!!



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誕生日祝いに相互サイトのさあやから頂きましたー!!!(///^ω^///)

スパルトスさん緊張してただけとか本当に可愛いですヒイイイン…!!!!わたし、コチョウラン買ってきてニマニマする簡単なお仕事してますね!!!!!//////(爽やかにいい笑顔で)







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