※18禁※ いきなり始まっています。18歳未満の方、苦手な方はご覧にならないでください。 「うぁ…あッ」 電気を点けたままの明るい室内には、湿気を帯びて淀んだ空気が満ちていた。 すでに十分に汚されたそれを更に重苦しく穢すように、はしたなく濡れた音と女のように艶やかとは言い難い、みっともなくて耳を塞ぎたくなるような嬌声がふるふると大気を震わせ響いては消えていく。 恋人でもない同性の男に組み敷かれ、その下で上げたくもない声をひっきりなしに上げさせられて平和島静雄は悔しさと怒りを噛み潰すように唇をきつく噛み締めた。 身体中がべたべたして気持ちが悪い。 何度もイかされた下肢には大量の精子がこべりついていて、どろどろに解かされた後孔にはびっちりと隙間なく下品な形態の玩具が埋め込まれていた。 けれど今 静雄を苛んでいるのは、後孔を犯す極太のディルドではなく、べとついた身体を無遠慮に這い回る不愉快な舌や指先でもなく、耳殻を腐り落としそうな甘ったるく反吐が出るような自身の喘ぎ声でさえなく… 「あっは!シズちゃんすっかりカテーテルお気に入りだねぇ」 舌なめずりをしながら黒いノミ蟲…―折原臨也が馬鹿にしたように嗤ったその先、綺麗な手に握られた細長くしなやかな管だった。 ふざけんな誰がそんな悪趣味な物を気に入るか、と悪態を吐きたかったが、心を裏切る忌わしい口からは意味にならない断片的な音と、かろうじて臨也を呪う単語が零れるのみだ。 「は、ッア、し…ね、よ、のみむし!!」 「へぇー、まだまだ元気だ、ね っと!」 「!!!んァ…あぁ!!…あ!」 じゅぷじゅぷと細い動きで尿道を犯していたものが前触れもなくギリギリまで引き抜かれ、射精を期待した身体が無意識に喜びに震える。 しかし、それを許さないとばかりに再度無理矢理異物を押し込まれ、行き場のない快感が堪え切れない苦痛となって静雄の性器を嬲ると、その灼熱のうねりは体幹を駆け廻って太ももをびくびくと引き攣らせた。 「ぅあ…ぁ、…あ……」 瞳からは生理的な滴がボロボロと溢れ、断続的な責め苦が瞼の裏から鼻に抜けるようで。静雄はその苦しさから抜け出そうとシーツを掴もうとするが、力の入らない腕は情けなくもがくだけで白い波を作るに終わってしまう。 「あ、あ…ぁ」 「ははっ空イキ気持ちイイ?身体全部ピンク色になってるよ?えっろいねぇ…」 「ヒッ、んあッぁあ!」 出せないまま絶頂感だけを引き出され身悶えしていると、間を置かず ずるり、と孔に埋め込まれていたディルドが引き抜かれた。 その感覚に、静雄は絶望を予感し青くなる。 穴の塞がれたカテーテルは未だに尿道にみっちりと収まり、精子が溢れようとするのを塞き止めている。 臨也がこれからどうするのか、知りたくもないのに教え込まれた身体は残酷な未来を予期して恐怖で震えた。 やがて予想と反せず手慣れた動きで身体を反転させられ、俯せの状態で腰を強く掴まれる。 収められていた玩具を取り上げられひくつく蕾に固い肉棒が押し付けられ、あ、と思った時にはズッと熱い塊が内壁のひだを押し広げて侵入してきた。 先ほどまでとは違う、ドクドクと脈打つ熱量に性感帯をダイレクトに刺激され、たまらずガクリと膝から崩れれば性器がシーツに押し付けられて中に突き刺さった戒めがより深く挿さる。 その強すぎる刺激に、耐えきれなかった悲鳴が漏れた。 「うぁッ、あぁ!!!イッ…ァ、ア・・・」 はっはっと、かろうじて空気を肺に取り込み、力の入らない腕を精一杯突張ってシーツに下肢が付かないよう腰を上げる。 犬のように無様なその体勢に羞恥と屈辱で殺意が沸いたが、今はそれどころではなかった。 「…ッ!ま…て、いざや、前の、抜いて から…」 「だぁめ!シズちゃん痛い方が好きなんでしょ?」 恥を忍んで懇願するも、臨也の弾んだ明るい却下の声と同時に、容赦のない抽挿が始まる。 ぐちゅぐちゅと厭らしい水音が耳の奥で木霊し、言いようのない快感が苦痛となって息を止めた。 「ぅアッあっ!ま…ま、て!いや…だ!やめっ…」 「ははっ!いや、とか言いなが、ら、すごい感じてる よね…」 はぁ、と満足そうな呼気が背中にかかり、臨也にするりと臀部を撫でられたのを霞む意識で感じる。 「たっぷりイかせてあげる。出させてはあげないけど」 紅い眼の悪魔がいつ終わるか知れない快楽の暴力を宣言し、静雄は全てを拒絶するように滲む視界を閉じた。 20110824 中途半端ですみません。つづきます |