【ただ一度きりの】7 | ナノ

※ぬるいですがR18です。苦手な方、18歳未満の方はバックしてください※





「あっあ、や…め、ああぁぁっ!!!」

後孔が緩いのは他の男に抱かれたからだと言いがかりをつけられ、愛撫もそこそこに早急に穿たれた。
狭い内壁にぐちゅりと割り入ってくる熱く硬い塊。
ふざけるな、朝までヤっていたのはどこのどいつだ、と反論をしたかったが、漏れる音は言葉にならない。

「ふ・…う、っあ、あっ!い…や、だ……ぁあ!!」

申し訳程度に濡らされたそこは幾分緩いとはいえ、時間が経ち多少なりとも回復しているため微かな抵抗を示し苦しさをもたらす。
挿入の圧迫感を逃がそうと息を整える暇もなく、深く浅くがつがつと腰を打ちつけられ知り尽くされた好いところを容赦なく抉られて、静雄は耐えきれず懇願した。

「んぁ、あ!ああ!!…はっ、あ。もう…やめ、、、いざ、や…ぁあ!!!」

臨也はそれに構わず、挿入出を繰り返し結合部からは先走りと内壁液でぐちゅぐちゅといやらしい音がはしたなく漏れ始める。
中を擦りあげる動きがスムーズになり、受け入れる快感を覚え込まされた身体は喜びに色づき、耳を塞ぎたくなる女のような喘ぎが咽喉から溢れた。

「淫乱シズちゃんは、まだ…まだ、んっ、、足んない…ん、でしょ?」
静雄の嬌態に煽られ、打ちつける速度を速めた臨也が、最奥を突く。

「ひッ!…あ、あ、ッあぁあああ!!」

瞬間、たまらず精を吐き出すと、熱く柔らかい内壁がきゅうっと収縮し、きつく締め付けられた臨也も静雄の中に精を放った。
ぐぷぐぷと中を満たす感覚に、仰け反らせた白い首が引き攣り、空気を取り込もうと細く震える。

「あ…は、……ぁ」

腰を掴まれ、より奥へ精を放たんと穿たれ押しつけられながら、制止をかけようと重い瞼を持ち上げ臨也を見ようとするが挿入されたまま身体を反転させられ視界がシーツで埋まった。

「…な?ぅ…あ……っ」

臨也の両手が尻を割り開き、結合部が晒される。恥部を見下ろされ屈辱的な体勢に顔が熱くなる。

「な…に、してやがんだ、手前ぇ…」
いい加減にしろと言う前に、つつ、と、結合部を指でなぞりながら「こんなんで終わるとか、思ってないよね?」と、臨也は断罪するかのように残酷な宣告をした。
ずるりとぎりぎりまで引き抜かれ、体重をかけて一気に差し込まれると終わらない快楽が静雄を責めたてる。



「ひっ・…ぁああ!!」


なんでこんな事になってるんだろう、と、静雄はそれだけを頭で繰り返していた。
思考回路のほとんどを奪われていたので、それはもはや疑問ですらなく、ただの文字の羅列となってまるで義務であるかのようにループする。
答えはすでに必要としていない。ただ、頭の中をその一言が占領し、反射的にふと浮かんでくるだけだ。
体位を入れ替え何度もイかされ、性器の根元を縛られて更に責められる。
散々中に出され、女のように受け入れる場所がないそこからは精液が溢れ、結合部から太ももへ垂れてはシーツを濡らしていく。
引き抜き突き入れられる度にぐちゅぐちゅと卑猥な音が増し、それが耳を犯すと、注ぎ込まれた体液が後孔からこぽりと溢れ出ていく感覚さえも更なる快楽を呼んだ。

「もう…いや、だ!ゆるし…て、く…れっ!!!」

過ぎた快感に、わけもわからないまま許しを請う。
僅かに残ったなけなしのプライドなんかより、感情の見えないアンドロイドのような獣に、これ以上惰性のように犯される方が耐えられなかった。

「じゃぁ、…俺のものになる?シズちゃんが他の男に抱かれないって約束するなら許してあげる…」

何で俺がテメェのもんになんなきゃならねぇんだ、とは、強がりでも言えなかった。
言葉にしたが最後、この暴力的な行為に終わりが見えなくなることは本能に頼らなくても明白だ。
けれど、嘘など吐けない。拷問のようなセックスなんてさっさと終わらせて欲しいが、そのために臨也のものになるなど、結局自ら性奴になり下がるようなものだ。
それでも、一刻も早くこの地獄のような快楽から解放されたくて、静雄は真実だけを口にした。

「他の…男になんか、抱かれ、ねぇ…!こんな茶番、てめぇだけ…で、十分、だ!!」

「………」

背後から犯されているので臨也の表情を見て感情の片鱗を掴む事さえできないが、おそらく、臨也のものになる事は承諾していないと伝わったのだろう。

「本当にシズちゃんは強情だよね。ここまでやっても屈しないとか。一体全体どうしたらいいのさ。」

キレてもっと酷くされるかと思ったが、声色から先ほどまでの凍るような怒りが感じられない。
むしろ、何故か少し機嫌が良くなっているようにすら思える。
静かなため息とともに、下肢に手が伸ばされ、戒められていた根元に血が通う感覚がした。

「しょうがないなぁ…。今回だけだからね」

なにを偉そうに…!と、怒鳴ってやろうとしたが、焦がれた前への愛撫でそれどころではなくなった。

「ひ…ぃあ!あ!あっ!!ぁあああぁぁあ…っあ!!」

前も後ろも追い上げる目的で容赦なく責められ、首筋を噛まれ、背中がしなる。
耳の裏に舌を這わせながら臨也は性懲りもなく「シズちゃん、俺のものになりなよ…」と、囁いた。
その囁きと同時に、静雄は耐えきれず再び絶頂を迎え、少し遅れて臨也も静雄の体内に精を絞りだした。





20110513

つづく