豆ダヌキがやってきて一週間
あれからというもの、とくになにもなく。というか、なんというか。
なにかあったとすれば、
「おい、マメ」
「はい、何でしょうサッチ隊長!」
サッチはでれでれだし
「マメー!!!」
「わー!エース隊長!!」
エースは遊び道具のようにしてるし
…………ちょっと面白くなかったりする。
いや、手がかからないのは嬉しいことなのだがなぜだか面白くない。
というかなぜ『マメ』という名前が広がっているかなぞだ。俺が豆ダヌキだと勝手に思っていたはずなのに。
これが、意識は伝染するというやつか。
「うひゃひゃ……!!!マルコたいちょっ!!!うひゃひゃ!たすけっ!!」
エースにくすぐられて息もできないぐらいに笑ってる彼女。
ふざけているとはわかっているがエースも男なのだからあまり触らせてやるなと思うが、彼女が小柄であるし歳もこの船では一番下である。今まで末っ子だったエースが妹ができたのだから仕方ないことなのかもしれない。
「エース、その辺にしとかねーと切られるよい。」
「え、こいつ覇気つかえんのか!」
「お前気づかなかったのかよい」
「すげーな!こいつ!」
「……ハキってなんですか?」
……覇気を無意識で使っているのかこいつは。
「末恐ろしい妹だよい。」
豆ダヌキ気づきました。
(覇気というものを無意識に)