1.お湯を入れて三分
どうも今日は、日和もよく…
いや現実逃避はやめます。
私は今期より生徒会副会長を任されたわけです。
あの憧れの“跡部様”に選ばれて有頂天になってました(タヒ
彼は思い描いていたのとは全くの別人だったのです。
「おい、副!これはなんだ!」
「…それですか?カップラーメンですネ」
「なんだそれは??」
あちゃ〜…興味津々だよこの人。
このボンボンが!
子供のように瞳を輝かせ、まじまじと見つめるこの庶民オタクがあの皆の憧れの“跡部様”なんだと今でも信じられない。
というか他の役員も知らないんだよこれが。
私と樺地君がいる時にこんな変な人になるわけ。
心を許されているなら嬉しいけどさ…
「いいですか会長、これはこの規定の線までお湯を入れて三分待つんです!」
「なんだ、なんだと言うんだ!?」
待つこと三分…
フワッといい薫りが漂う。
またまた跡部様が驚く。
「おおおお!?こんな、お湯をかけるだけで…魔法か!?」
「魔法じゃないですかー?(仕事仕事…」
「なんだ副、ドライな奴だな。お前も食え」
「どうぞ食べてください」
「…食え!俺様が直々に言ってるんだ!」
「…わかりましたよ、はぁ」
差し出されたフォーク(外人か)を取り、口に運ぶ。
…あ、これ間接チューじゃない?とか乙女なこと考えたけど、ファンに知られたら殺されるな。
「美味いか」
「…はい、美味しいです」
「そうか」
「…っ」
子供みたいな、笑顔に一瞬ときめいてしまった!不覚!
いやこれは母性本能って奴だ!
「樺地も食え」
「…ウス」
あれー?
跡部様→私→樺地君連鎖かよ(笑)
「でも美味いな…」
実は一番高い奴らしい(どんだけブルジョア主義なんだよ!)
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