3.100均買い占め





「ここはどこだ!」
「100均です」



定番だよねーセレブの。

この反応は新鮮じゃないから違うの頼みたいよ。




「なんでまたこんな所に興味持ったんです?」



その疑問を口にすると後ろから肩を叩かれる。
お馴染みの樺地君。


「…跡部さん、の…趣味です」
「…わかってますよ、はぁ」



また子供みたいに動き回って!
ゲンコツやりたいわ!



「副!凄いぞ!」
「はいはい、じゃあレポート書きます?」
「今なら100枚は余裕だな!」



冗談のつもりが本気に取られた…
でも読んでみたいかも。



「この食器も100円だというのか!この花も!」
「それは造花です。全てが100円ですよ、正確には105円」
「や、やややや安すぎる!!店を買い占めてもお釣りが…」
「買い占めるな」
「化粧品に、食料も!?なんなんだここは…っ」



興奮状態MAX。
ワナワナと震え立つ会長はゲージが満タンで今にもセレブの本気を出してしまいそうで怖い。



「今回は見に来るのが目的なんですか?」
「まぁな!」



冷やかしですね。いい迷惑だ。
調度いいし私は何かを買おうと思った。



「おい、どこに行く」
「買うもの探すんです」
「俺も行くぞ!土産を買わねば…」


勝手にすりゃいいじゃんか…
あんまり私にまとわりつかないで欲しい。


他人の振りを凄くしたいのに…






****



「楽しかったですか」
「あぁ、充実した日だったぜ…」
「私の休日返して欲しいよ…」
「お前にこれをやる」
「なんですかこれ…」
「お前にピッタリだと思ってな。どうだ」
「…私ってキツネなんだ」
「お前は結構冷めてるからな。しかし俺様はキツネが嫌いじゃねぇ」
「どうせ冷めてますよー!さて、帰りますか」





私も何、お人好しに付き合ってるんだか謎だよ…





その夜。



「これを見ろ!」
「おお、景吾ぼっちゃま…これは」
「KINGと書かれていたからな、俺にはピッタリだ!こんな安くても俺様に合うとは…」




ということをしていた跡部さんでした。


この後は何度も来た末に買い占めてしまったとか。




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