きっとそのため





最悪な理由で喚ばれた私は、これからどうなるのか…

「いやぁ、丁度下僕…げふんげふん。彼女が欲しかったんだ☆」
「凄い本音漏れてたし。つかそんな簡単に都合いい彼女なんか出来てたまるか!」
「いいじゃない。話には聞いてたけど…悠季ちゃん、地味だよね」
「余計なお世話だぃ!!平凡万歳ですー!」
「いや…でもなんだか愛しく感じるんだよ、不思議なことに」




幸村は不意に顔を近づけてきて、真面目に言った。

ちょ…いきなりなんですか、怖いんですけど!



「…外から来た人はここでは好かれるっていうから、気を付けてね?」
「?」
「ふふ、俺は君を気に入ったから…他の野郎には気をつけろってことだよ」



幸村の言ってることの意味がわからない。確かに私が読んできた夢小説の主人公は、愛されるものだし、だからって私は関係ないと思うんだけど…



今はそこが問題じゃなくて……




幸村に気に入られたとか…なにそれ怖い。




「ぃぃぃぃ!何よ!?気持ち悪いぃぃぃぃ」
「失礼しちゃうなぁ。俺の何が悪いの」
「全てが怖いの!私の知る幸村は、なんか五感奪ったり出来る魔王なの!」




あああああ私の馬鹿野郎!
魔王様になんてこと言ってるんだ!



恐る恐る、振り向き彼の顔色を伺うと…

笑顔。



「可愛いね。それっていわゆる、ツンデレ?」
「私はツンデレじゃない!私が好きなのはツンデレだけど!…というか、怒ってないの?」
「なんで怒るの?君を愛してるのに」
「あ、愛ぃぃぃぃ!?」
「うん、どうも…






俺は君を愛するために喚んだみたい」





What!?




意味がわかりません!






波乱の予感デス





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