隣の猫





不思議なもので、幸村が住居を提供してくれたらしい。
しかもお金の心配がいらないとか不思議以外の何物でもないよね。



で、それがなんで神奈川ではないのか。






「また遊びに来たにゃ〜♪」
「また来ちゃったの?英二…」



お隣はなんとあの菊丸だった。
昨日、家に到着して買い物行こうとしたら部活帰りの英二と鉢合わせってわけ。



それからなんだか気に入られて今に至る。


「悠季ちゃんは立海だったよね?」
「そうだけど…どうかしたの?」
「まさかテニス部のマネとかやってないよね…?」
「やるわけないだろー!ないわー」
「良かったぁ。でもいいなぁ悠季ちゃん、なんで青学に来なかったんだよー!」
「いやまぁ、不可抗力というか…はは」
「悠季ちゃんがいたら、もっと楽しい学園生活になるだろうって思ってるんだよ!俺!」
「英二…!ありがとう…私も行きたかったよ…」



でも無理なんだ。あの魔王から逃げられるわけないんだから!
そんな寂しそうに見つめないでよ英二!
可愛い可愛い…




「?どうかしたかにゃ?」
「…ハッ!なんでもないよ!」
「悠季ちゃんって面白いし可愛いよね〜♪俺の自慢だよ!今度大石に話そうっと!」
「大石…?」
「あ、俺の相棒だよ。いい奴だから紹介する!」



マジか。フラグ立っちゃったよ!
青学のオカンに会えると!



「そ、そっか!楽しみだね!(めっさ楽しみだお」
「あ〜あ、このまま話していたいけど、遅くまで女の子の部屋にいたら俺が怒られるんだよね。」
「私ももっと話していたいよ〜!」
「へへっじゃあまた明日遊びにきていい?」
「もちろんさ!なんなら他に連れてきてもいいよ!」
「わかった。皆に聞いてみるよ」



よっしゃあああ!約束ゲット!
乙女ゲームの気持理解出来るね!





しかし、まさか…
これが後に大変な事態になるのを彼女はまだ知らない。







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