光と公園
「聞きたかってんけど、財前とリコの出会いってどんなや?」
「「ん?」」
「あ、それ気になる!」
「謙也先輩が言うなら♪」
「おい」
あれは、3年だったかなぁ?
私、まだヤンチャやったもんでよく公園で遊んでたんや。
「今日はあのジャングルジムを制覇や!」
そんな偶然あった公園に行った時や。
ちなみに私の当時の趣味は公園の遊具を制覇するとこ。
「地味やな」
「うっさいわ!」
私がいつものように公園にいるガキ大将をとっちめて公園王になったんや。
(怖いなぁ)
(あれが妹とか思いたくないわ)
****
「お前らー!私に着いてこい!」
「アホちゃう?」
「なんやと!?アンタどこのどいつや!」
「通りすがりの美少年やわ」
「自分で美少年とか生意気やなアンタ」
「どーとでも。そんなアホな遊びしとるお前はなんや」
「アウトドア大好きやねん!アンタもそんなナヨナヨしてたらアカンで!」
私は光を無理矢理引っ張り、いつの間にか遊び出した。
光はかなり迷惑がってたんやけど、なんだかんだで付き合ってくれた。
(可笑しな話やな)
「どや!アウトドア楽しいやろ」
「…別に。家にいた方がええ」
「わかっとらんなー!遊具制覇する達成感がええねん」
「その発想が可笑しいわ」
「細かいこと気にすんな!これからアウトドアの楽しさをアンタに叩き込む!つーわけで、明日もここに夕方集合や」
「は?嫌なんやけど…」
「じゃ、明日なー!」
その後、嵐のように去ったリコは今と変わらんわ。人の話は聞きや。
****
「酷いし!今と変わらんとか、そんなわけないやろ!」
「変わらん」
「きぃぃぃぃ!謙也先輩〜!!光が酷い!」
「ちょ…!いきなり抱き着くなや!」
「謙也照れとるーうわぁ羨ましいー」
「棒読みやがな!助けろ白石!」
「ま、ホンマは楽しかったんやけど。」
リコには絶対言わん。調子乗るから。
- 7 -
[*前] | [次#]