それを人は運命と呼ぶ?
初めまして!私は白石莉子!
今日は入学式!新しい出会いとかないかなーなんて思っていたら、今朝ね…
ヤバ…!あのクソ兄貴!なんで起こさなかったんや!
遅刻しちまうやろ!?
なんて心で兄貴の愚痴してたら、目の前に人が…!?避けられない!!
ドカッ
「……っつ!ちょ、何すんだ……ょ?」
「悪い!大丈夫か?」
なんか、凄く輝いてます。貴方は聖人か…!輝いてると思ったら、金髪が太陽に反射しとるだけやん、とか思った奴はブッ殺す。
「おい?」
「あ、あははは!こちらこそ、すんません!」
「いや、俺も悪いし…ってあ!遅刻してまう!」
「あ、私も!」
「よっしゃ、全速力や!浪速のスピードスターなめんなや!」
「え?…って早ッ!」
彼は私の手を引いて思いきり走った。あとで凄く手首が痛かったけど、気にならないくらい…
「はぁ、素敵…だったなぁ。っと!クラスクラスは…」
「おい」
「…ん?」
あれ、なんやこのイケメン。つかピアスしとるし…あれ、どこかで見た顔やな。
「俺や。もう忘れたんか」
「いや、こんなイケメン知らん」
「…財前や、財前光」
「え?…光?あの光?」
「お前には他にどんな光がおるんや」
「おおおおおお!!光ぅぅぅぅ!?マジで!久しぶりやなー!!」
「そんなに時間経ってないやろ。つか2ヶ月くらいや。忘れるの早いわ」
「だっていつもと服違うし!学ラン似合うなー!」
親しげに話すコイツは、私がよくヤンチャやらかした公園でたまたま居た子。ソイツを巻き込んでいたらいつの間にか仲良くなっていて、公園に幾度に遊んでた…兄貴も知らん幼なじみなんや。
「あ、同級生やったっけ」
「俺の方が信じられんわアホ」
「アホちゃうし!…光はどこ?」
…と、話をしている内にクラスが一緒だし、私のマシンガントークのせいでホンマに遅刻になるとこやった。
光に頭叩かれた(泣)
これが中学生の始まり。
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