謙也とデート!





ドキドキ…

今来るべきその時を待つ恋する乙女。



少女の元に駆け寄る人影を発見し、思いきり振り向く。



「!」
「悪い!遅くなって…」
「いいえ!!全然待ってませんから気にせんでください!」


今日も謙也先輩は輝いてて眩しいわ〜…何この展開!Theデートって感じでヤバイ、ヨダレ出るわ…




「ホンマにスマンなぁ…ほな行こか」
「は、はい!」


謙也先輩と念願のデートに慣れないながらも兄貴に手伝って貰いナチュラル、無駄のないメイク&お洒落をして臨んだ。
行き先は今、注目の遊園地。やっぱりデートはこうでなくちゃ!




「謙也先輩は何に乗ります?」
「え?リコちゃんの好きなものでええで。レディファーストや!」
「謙也先輩が言うと変な感じですね!あははは」
「やっぱり?ははっ」


くだらない会話をしながら、乗るものを決める。たしか謙也先輩は遅いものとか、待ち時間が嫌いだったはず。待ち時間はともかく、ジェットコースターが無難だと思い向かった。




「ぎゃああああああ!!」
「うわああああああ!?」





「リコちゃん、エライ声出しとったな!もうちょい可愛い声にしたらー?」
「いいじゃないですか!声を出すのが醍醐味でしょ!」
「お、わかっとるやん!」



ホントはめっちゃ怖かった…さすがにあのスピードとかヤバイわ。





****



「…ええ感じやな」
「どう邪魔しようか迷うばいね」



俺は今、千歳先輩の邪魔を阻止しようと先回りし着いてきた。

しゃーないやん買収されたんやし。




「千歳先輩、邪魔はさせませんよ」
「お、なんね財前。本当は莉子ちゃんが気になったから着いてきたわけじゃなかと?」
「俺はアイツに買収されたんで」
「じゃあ俺も買収たい」
「先客より後は受け付けません」
「…ふーん」



まぁ正直気になるけど。

昔からアイツの無茶には付き合わされたもんや。
それが嫌とか思ったことはないけど、アイツが騒がなきゃ落ち着かないくらい中毒になりつつある。

俺の本心だって俺にもわからないとこがあると思う。










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