嬉しさのあまり
あれから数時間経った。
それが今、凄く長く感じている。数日経ったような信じられない気分。
「はぁ〜〜〜〜!!現実なんか…?」
未だに信じられず頬をつねる。
痛い。
「…夢じゃないんや」
「あれ?莉子ちゃん?」
「千歳先輩…」
「どうかしたと?神妙な顔ばして…」
「……っ」
思わず千歳先輩に抱きついてしまった。
予想通り先輩の顔は呆気に取られた顔だった。
「もうこの際誰でもええ!この気持ちを抑えるためなら誰でも!先輩、聞いてや!」
「え?え??」
「謙也先輩とデート出来るんですぅぅぅぅぅ!!!」
「な、な!?それは頂けんばい!」
「もうすっっっっっっごく、嬉しい………!」
「…、んー…なんだか悔しいけど、今は役得やけいいばい」
そのまま私は千歳先輩に抱きついてまま居た。
先輩も大人しく放っといてくれて、優しく頭を撫でていた。
「…何しとるん二人して」
「あ、光!」
「こんな廊下のど真ん中で迷惑やー」
「…は!すみません先輩!」
「いやーこっちは莉子ちゃんの感触を堪能させて貰ったから構わんたい。でも…」
「せくはら……」
「謙也とのデートは邪魔させてもらうから覚悟しとって♪」
「…………はあ!?」
なんたる爆弾宣言!
酷いんやけど!
「うわぁぁぁん光ぅぅ!」
「泣きつくなや…ウザい」
「光、千歳先輩止めてや!」
「そんな無駄な時間過ごしたないわ…」
「…ぜんざい奢る!」
「ついでにランチも」
「くっ…人の足元見やがって!」
結局奢ることになりました。
次回、デート編。
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