天使と悪魔、二人で
あの告白から数日。晴れて恋人になった俺達は初デートをした。
「もうちょっと洒落た雰囲気あるところが良かったッス…」
「文句言わないの。私と一緒なのに不服なの?」
「そ、そんなことないッスよ!?すげー幸せ!」
「ふふふ♪最初は、ゆっくりしたかったのよ」
「そういう言葉に弱いんですよ…あぁ、もう!」
仕草も言葉も可愛くて、つい抱き締めた。
いつもと変わらない柔らかい香り。
それが安心する。
「そこに座りましょ」
「はーい!」
「今日は少し暑いかな…」
「体調は大丈夫ッスか?沙耶さん」
「平気だよ赤也。こうして赤也が隣にいるのが、安心する…」
ドキッとした。なんか、こういう何気ない言葉に幸せを感じるんだよな。
「沙耶さん」
「なぁに?」
「俺も安心してます」
これが俺の最愛の天使。
愛する人だ。
****
やっぱり赤也に依存してるんだ私。
恋して、愛を知った。
だから感じられる幸せ。
「赤也」
「はい?」
「これからも、一緒にいてね」
「もちろん!」
私にだけ、優しく甘えて。
愛しい赤い悪魔君。
「じゃあ赤也にはご褒美あげるよ」
「え、なんすか?」
「今回は昼間はゆっくり。でも後で家に来てね」
「マジッスか?」
「うん」
「やった!!」
彼の望むこと、全てをゆっくりと…これから与えるんだ。
私の愛する悪魔君、これからも
よろしくね。
fin
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