その頃の二人




私は若くんが好きです。


ある日、雫に言われました。



「お姉ちゃん、このままじゃダメだよ」
「え?何が…」
「日吉に告白しなきゃだよ!」
「え!?なんですかいきなり!」
「僕、やっぱりお姉ちゃんには女の子として、過ごして欲しいし、日吉と幸せになって欲しいんだ」
「…で、でも告白なんて私には…」
「男は度胸、女も度胸だよ!」
「それでも無理です!」
「…強情。じゃあ賭けをしよ」
「賭け?」


雫の賭け、それはバレンタインに若くんにチョコをあげられるかどうか、それだけの簡単なこと…なのに。

私にはそんなこと出来ッこないのに…






渡せた。






私、出来たんだ。





雫と約束した。

“お姉ちゃんが渡せたら、告白すること!もちろん女の子の恰好でね、僕も付き合うし“ということ。




私は、決意した。



女になると。






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