この行事に来て後悔をしています
冬休み明けに始まる修学旅行の時期。
寒いのに、しかも休み明けだからか皆はちょっと不満だった。
「すー…」
「…//」
今、日吉は耐えていた。
何故なら隣で静かな寝息をしている想い人がいるから。
「なんでそんなに無防備なんだよ…」
一人アホらしいと思いながら、堪能をしていた日吉だった。
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「到着!着いたよ要!日吉!」
「あ〜…おはようございます」
「ずっと寝てたんだね…おはよ」
「はい〜…ハッ!迷惑にならなかったですか?若くん」
「…別に」
照れながらそっぽを向く日吉を見ながらニヤニヤする鳳。
「日吉と要は同じ部屋なんだっけ?あとは…」
「俺もだぜ♪」
「…げ」
強引に班に入ってきた神山。
もちろん不安な奴なのだった。
「要を襲ったりしないだろうね?」
「自重しまーす!」
「正直不安だ…」
氷帝学園ともあろうところが近くのスキー場を借りきって修学旅行とは地味なものです。
「広いですね!」
「あ、あぁ…(しかしコイツと同じ部屋って…大丈夫だろうか)」
「どうかしました?」
「お前は気にならないのか?」
「…何が……あ」
何かを思い出して赤面する二人、それを見て不貞腐れる神山。
「お前ら何かあったのかー?」
「な、なんでもありませんよ!」
「ふーん?ま、いっか♪」
この日はスキーの実力とかを見て、レベルに分け解散し、夕方…
「こういうのって夕食早いんだよね♪」
「私はいつもこのくらいなんですが」
「早い!」
「早く食えよな。時間の無駄だ。…あ、要…口に付いてる」
「へ!?あ、私ったら…」
日吉が要の口を拭いてやる。周りの目を気にせず。なんというかその光景は…
「(お母さん?)」
鳳はそう思ったが、二人は違った。
「(///…なんか緊張してしまいます)すみません」
「(なんか…凄くキスしたい…)あ、いや」
緊張する要に対し、日吉は気持ちだけ抑えが利いてないようだった。
「見てるこっちがドキドキだよ…」
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