彼にも大切な人がいるのでしょうか




義理の恋人が早3日目になり、日吉との時間が取れずにいた。
なんだか要は落ち込みもしないし、脈なかったのかな…?

「あのさ、要は寂しくないの?」
「若くん、ですか?確かに寂しくないと言えば嘘になります。…私はあの子が何を考えてあんなことをしているのか…それが気になります」
「何それ?知ってるの彼女を」
「まぁ知ってます。ちょっとありまして」
「要…日吉のこと嫌い?」
「そんなわけないですよ。彼は私の憧れです」
「そう…じゃあさ、日吉が女の子と腕を組んだりしてても、気にしない?」
「……仲が良いのはいいことですよ」
「要、それは個人の意見じゃないよね。君自身のことを聞いてる」

なんだか二人が冷静で、お互いが何を考えてるのかわからなくて…
少し苛立ちがあったから直球に聞いてみた。

俺の一人芝居と思われたくなくて。

「私は…なんだか若くんが他の女性と仲良くしているのを見るのが辛い、と思います。まだ見たことがないからわからないけど…そうなのかなって」

それほど他の子より君との時間を大切にしてるんだ。
大事なんだよ…

それなのに…なんでだよ日吉…


ピロリン♪



「あ、宍戸さんから!やっぱりクリスマスやるんだ跡部さん」
「会長らしいです」
「もちろん要も参加だよ!」
「…はい!」



なんだか嫌な予感がするクリスマス。

そして、時が経つのは早く、クリスマスを迎える。






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