彼の邪念は祓われました




あの日吉の告白?の後、神山が大人しかった経緯は。

「いやぁあの言葉に当てられてさ、俺は勝てないと思ったね」
「何が勝てないんですか?」
「ん?愛かなー…俺あの道場でずっと見てたのになぁ…つか、本当に悪いことしたな」
「本当だ。コイツのトラウマになってるんだからな、反省しろよ」
「1ファンとして見てることにするさ、つか名前で呼んでもいいか?」
「ダメ」
「なんで鳳が即決するんだよ!」
「これは俺達の特権だから。それにまだ日吉だって呼べて…あっ」

しまった!というような顔をして日吉を見ると…鬼の形相で見ていた。

「じゃ、まぁ俺は退散しますか!マジ悪かった!」

また嵐は去っていった。
また平穏な日が戻り、三人は安心した。

「あとは後夜祭だね!」
「くだらね」
「またそんなこと言う!要、日吉と踊ってやってよ!」
「ふふ、わかりました。行きましょう若くん!」
「…ぃ!」

急に手を握られて初な反応をしてしまった日吉を見て鳳はまた笑っていた。

「若くんの手は大きいですね」
「お前だって小さいぞ」
「じゃあリードしてくださいね、若くん」
「しょうがないからしてやる」




この文化祭で二人が得たものはとても大きいもの。

日吉は確実な想いも手に入れ、また新しい明日へ足を進めるのだ。




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