射的とはなんと素晴らしい！
「さて、何をしますか？若くん」
「そうだな、何か食べるか？」
「そうですね…あ、かき氷とか」
「最初からか？まぁいいけどな」
――シャリシャリ。
「次は？」
「えっと…チョコバナナを…」
――ムシャムシャ。
「若くんは何かないんですか？私ばかり…」
「いいんだ。それより…須藤は甘いものが好きなんだな」
「えっ！わ、わかります？甘いものには目がないんですよ…」
「フッ。女らしいとこがちゃんとあるんだな」
「いいじゃないですか！…あ、あれなんてどうですか？」
「逃げるのか？……射的？」
「勝負しましょうよ！」
「別に構わないぞ。なんか欲しいのがあるか？」
「…えと、あ！あれがいいです！」
「クマの人形か？」
「あれを落とした方が勝ちです。先ずは先制どうぞ」
…パコンッ
「ダメだな。次はお前だ」
「はい！」
…パシッ
「あ…掠れちゃいました。」
「この勝負、貰った」
…パコンッ
コロリ。
「あ…負けちゃいました…」
「…何残念がってんだ。本当は欲しかっただけだろ。やる」
「…いいんですか？」
「俺が持ってても意味ないからな」
「…っありがとうございます！！」
****
「なんですかアレ。痴話喧嘩とか、なんか恋人のソレにしか見えないですよね」
「逆に腹が立つわ…あんなラブラブ〜したいわ」
「甘いものとか、可愛いもの好きとか、普通に女じゃんか…」
「つか、俺達と居るより自然な感じに見えるC」
まさに恋人のソレみたいな二人でした。
射的のオッチャンも困惑してます。「男？いや女？」と。
「フッ…さて、お待ちかねの俺様のサプライズに期待して待ってろお前等！」
「跡部、誰に言ってんだ？」
「等々頭にウジが湧いたか…」
次回は跡部の跡部によるサプライズにこうご期待！
- 16 -
[＊前] | [次＃]