繊細な指先(鳳)





「ねぇチョタ、ちょっといいかな」
「何?どうかしたの?チノ…うわっ」
「やっぱり…」

今、二人の状態は手を絡ませている状態にある。
いきなりだったので慌てるのも無理はない。


「なに!?」
「チョタってピアノやってるでしょ?楽器演奏者って手が綺麗なイメージあるから確かめたくて」
「だっだからって…心臓に悪いからやめてよ!」


そういうのに未だに彼女はやめてくれず、鳳は一層に紅潮する。
そのことに気付きもせずにまた手を絡めている。


「あの…っ本当にやめて……ッ」
「?」
「好きな人にそんなに触られると…俺だって気が気じゃないから…!」
「ご、ごめん!」
「謝らないでよっ!別に嫌じゃないんだ…けど」
「うん、けど?」
「俺だって触れてもいいよね?」
「…いいよ。チョタなら……」


承諾を得ると鳳は嬉しそうに離れた手をまた繋ぐと、先程と同じく絡める。

これから恋人の幸せな一時なわけである。



「チョタの手、大きいね。綺麗だし…私、大好き」
「俺もチノの手は柔らかくて小さくて可愛いから好きだよ」



なんて甘い言葉を交わすんだろうか。




ピアニストの手は繊細で綺麗。






- 4 -


[*前] | [次#]
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -