1年B組に転入してきました、狩屋マサキです。
教卓の隣に立った男の子はそう言って初々しくおじぎをした。
柔和な笑みにまわりの女の子たちが小さく黄色い声をあげる。

「狩屋くんは水曜日にはいれるそうなので…ああ、羽丘さんと一緒ね。さっそく明日から当番だけど、色々お仕事おしえてあげてね、羽丘さん。じゃあ狩屋くんはあそこの羽丘さんの隣に座って。はい、では今日の議題ですが…」

カツカツと音を立てて先生が黒板に定例保健委員会、と白を増やしていくのにつれ、だんだん静かになっていく教室。
収まりつつある喧騒の中で、彼は私の耳元にささやいた。


「これからよろしくお願いします、センパイ」



/0:手首にリボン
title by 街角にて
120421


♭::