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スパコミお疲れ様でした!



「山崎。万事屋って彼女作らねぇのか」
「いや、モテないモテないって自分で言ってるじゃないですか。それに、一昨日も一緒に飲んだんでしょう? それじゃあ女なんて出来ませんって」
「…俺のせいかよ」
「ええっ、滅相もないですよゴフッ!」
「今より離れた方がいいのかもなぁ」
「何で俺殴られたんですか! ……離れるって、ふ、副長は旦那に彼女が出来てもいいんですか?」
「え?なんで? いいだろ。つーかもったいねぇ、腕っ節もあって格好良いのに」
「……格好良いですか。それ旦那に言ってあげて下さいよ、俺こないだ旦那に……いや何でもないです」
「何だテメェ隠し事か。山崎のくせに生意気だぞ」
「どこのスネ●ですか。……いえ、大した事じゃないんですけどね、良い美容院はないかと聞かれたんです」
「美容院?」

アイツはそんな女みてぇなとこに行くのかと首を傾げると、山崎は即座に否の答えを寄越した。

「違うんですよ。……なんでも、腐れ天パとかクソ天パとか馬鹿にされるらしくて。オシャレパーマになりたいそうです」
「誰だンな事言った奴。俺みてぇに冗談ならまだしも、本気で言ったんなら逮捕してやる。アイツはアレでいいんだ、フワフワ跳ねてる方が愛嬌があらァ」
「……そうですか。じゃあ伝えときますね」


end.


その2。

「山崎。マジで彼女作らねぇのかなアイツ」
「……そうですね、難しいと思いますけど」
「最近、万事屋は……よ、欲求不満なんじゃねぇかと思うんだ」
「エエッ、どうしてですか!」
「巡回してる時に万事屋に会ったんだがな……気持ち悪いくらいにデレデレしてたんだ。ジミーから全部聞いたよ、土方ってホントたまんねぇなって……今夜飲みに行こうぜって。誰かと飲みてぇ気分なら女と行った方が楽しいだろうに意味が分からねぇ」
「ああ……喜んでたんですねやっぱり。俺の前ではフーン、別に気にしてなんかねぇけどぉ? って言ってましたよ」


end.


その3。

「どうでしたか昨日は。楽しかったですか?」
「分かりきった事聞くんじゃねぇよ」
「ああハイ、そうでしたね」
「でもアイツ欲求不満だぞ絶対。俺がウトウトしてたら、おでこにチューされたし」
「はっ…?」
「歯じゃねぇよ、口でするんだぞチューは」
「知ってますよそのくらい! え、それでどうしたんですかアンタ」
「どうもしねぇよ。それ以外はいつも通りだったから放っておいた」
「いつも通りって……?」
「いつも通りはいつも通りだ。腰を撫でてきたり矢鱈と着流しの合わせを直したがったり、逆に覗き込もうとしてきたり……野郎にゃ胸なんざついてねぇのにな」
「頭も行動も残念なクソ天パですね」
「万事屋はきっと溜まってるんだ。黙って真面目な顔しとけばモテるし女の方から寄ってくるだろうにな」
「副長はチューされてどうだったんですか?」
「どうだったって何だ、どうもしねぇよ」
「男にキスされたら嫌ですよね、普通」
「え、嫌……まあそう………だよな。あー……別に嫌とかはなかったかもしれねェ」
「は、はぁ……」
「勘違いすんな、ビックリはしたからな!」
「……そうですか」


end.


(もうどうにでもなれよォォォ!)

バカップルに挟まれる山崎サンド。

2017/05/03 13:05
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