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#3 - 左馬刻様の赤ちゃん言葉萌える



「もう眠いんでちゅかぁ? ウサちゃんは寝んねの時間でちゅねぇ」
「そのクソみてぇな話し方やめろ」
 たしかに疲れちゃいるが、それは誰のせいだと思ってやがる。ハマの王様を遠慮なく罵りながらベッドに寝転んだ。俺より年下のくせに俺をガキ扱いしやがる左馬刻サマは余裕綽々な風で、本当にコイツはずるいと思う。そりゃヤクザなんだから当然かもしれねぇが、ヤクザのくせに可愛いって思わせてくるなんて、やっぱりずるいだろ。
「いっぺん死んどけ」
「おうおう、まだ死なねぇでおいてやるよ。…お前の夢は俺様が叶えてやるって約束しただろ」
「………」
「おやすみ。愛してんぜ銃兎」
「……おやすみ、左馬刻」
 この世界から薬物を排除する──それは俺の生涯を懸けた夢だ。だがその願いとは別に、もう一つ。
 今日も明日もその先も、お前の命が続く夢だって見てるんだ。目の前で言うにはあまりに面映い理想が隣で呑気にキスしてくるから、俺も目を閉じた。

2021/02/09 11:10
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