名前を呼ぶと彼は優しい顔をしてなんだって私の髪を撫でる。みんなは無愛想だとか、冷たいだとか言うけれど私はちゃんと分かってる。
「だーれだ?」
「あ?なまえか?さっさと放せ。」
目を隠して問うといとも簡単に手は外された。
「バレたかあ!」
「馬鹿やってねえで勉強しろ。」
「はーい。」
中2のときからつき合ってるから、もうすぐ5年くらいたつ。リヴァイから「俺とつき合え。」なんていかにも上から目線な告白されたのが昨日のようだ。
「なまえー!!早く行こう!」
「あっ、ハンジが呼んでる!じゃあまた後でね!」
「ああ。」


「そういえばさー、なまえってもうすぐ記念日でしょ?スッゴい続いてるねあのリヴァイと。」
「来週記念日なんだ!!えへへー」
そう、来週は記念日なのだ。告白はリヴァイからだったが付き合っているうちに私も相当惚れ込んでしまっているようだ。リヴァイ以外の人とも付き合ったことはあるが、こんなに誰かを大切に思えたのはリヴァイだけだった。
「でもね、最近なんかリヴァイ冷たいんだ…」
最近のリヴァイはなんだか冷たい。私がただそう感じてるだけなのだが、女の勘?って奴なのだろうか。うーん、難しい。
「何落ち込んでんの!なまえらしくない!」
「それもそうだね…さっ、行こハンジ!」
彼の目を隠したときにいつもと違う香水の香りがしたのにはまだ気づきたくなかった。



0701



mae tugi

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