素肌は優しかった。
君のように優しかった。
それ以外の言葉が見つからなかった。

彼女は雪のように白くて、
桜のような色をしていた。
そうかと思えば、
夏の太陽のような明るさで、
紅葉のように寛容だった。

全てが優しかったのだ。
害を為すものなど微塵も感じられず、
ただ、優しいひとだった。

そう、
きっとそれが

唯一の間違いだったのだ。

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BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
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