七海の彼女と七海と五条



「……なんで下着屋さんに七海と五条さんがついてくるの?」
「いや、私はこの人がついていこうとするから……」
「え?僕はさっき彼女から『七海の下着の好みを教えてもらえませんか?(ハート)』って頼まれたから来たんだけど」
「……そうなんですか?」
「そんなわけねーだろ七海のハゲ」
「殺す……」
「あーもーうるさい!!ただでさえ男二人で目立つんだから静かにして!!」
「ハーイ」
「いやアナタは出てってくださいよ……」
「絶対ヤダ」
「表出ろ」
「一人で出てろよ」
「ア?」
「……今のうちに済ませちゃおーっと…」
「あっ、お前さ〜コレとコレとコレあたりが良いんじゃない?クリーム色とか薄紫色好きでしょ」
「う、うん……確かにそのへんの色を買うことは多いけど……」
「五条さん、他人の彼女に向かって鼻歌交じりに下着をあてがうのはやめてください。それとアナタもいちいち答えないで」
「七海はさぁ、白とかクリームとか純情そうなのが好きと見せかけて、実はドギツい赤とか黒が好きなんだよなー」
「えっ…そうなの七海……?」
「……」
「七海の無言は同意の意だからね?何も言わなければ矜恃を保てると思うなよ、このムッツリスケベが!!!」
「……この人は……本当に……」
「七海アウト!さすがに下着屋の店内で抜刀はアウトだよ!」
「ちなみに僕の好みは薄い青だよ〜。ほら、僕の目の色と同じような」
「テメーの趣味なんて聞いてねぇんだよ」
「あぁ?」
「はぁ?」
「っダァーーー二人とも!!!!早く店出るよ!!!!」


(……何も買わなくて良かったんですか?)
(いやあれだけ周りから注目されて買えるわけないでしょう……)
(七海のせいだ〜)
(黙れ)
(そもそも出張中の下着を忘れただけなんだから、最初からコンビニで買えば良かったんだよね。便利な世の中になったものよ)
(あ、僕もボクサーパンツ買おう)
(結構種類もあるんだねぇ。七海は買わなくていいの?)
(………………大丈夫です)


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だんだん五条のノリに馴染んでいく彼女に超絶微妙な気分の七海


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