高専時代の七海と同級生



「ふぅ、今の呪霊で最後かな」
「そうですね。早く補助監督のところへ戻りましょう」
「うん……って、うわっ!七海!」
「はい?」
「手!!血滲んでるけど!?」
「……ああ、指のささくれが剥けただけです」
「うえ〜痛そう……ちょっと待って」
「?」
「手借りるね」
「え、ちょ、なに」
「絆創膏。貼ってあげる」
「……ありがとうございます」
「ついでにハンドクリームも……」
「ポケットにどんだけ物入ってるんですか」
「乾燥は女の敵だからね!リップクリームもあるけど使う?」
「使いません」
「あっそ。……わ〜七海、指長いねぇ」
「……」
「綺麗な手してるんだから、大事にしなきゃダメだよ」
「……」
「てか、手大きいね。さすが男子」
「…………いつまで塗ってるんですか」
「あれ?もしかして照れてる?」
「照れてない」
「ぷぷ、顔赤いよ七海クン」
「セクハラで訴えますよ……」


(いたっ)
(どうしました?)
(指のささくれが剥けた……)
(ああ、手貸してください)
(へ?)
(絆創膏貼りますから。ハンドクリームもありますよ)
(あーうん……ありがと)
(いえ)
(……)
(……)
(……七海、マメになったよね)
(まぁ……おかげさまで)
(昔は私がハンドクリーム塗ってあげたら照れちゃってさ。可愛かったなぁ)
(アナタは高専時代より雑になったんじゃないですか?)
(……)
(何ですかその顔は)
(……こうやって、七海が何でもかんでも甘やかすからでしょ)
(…………なるほど)
(嬉しそうな顔すな)


ーーーーーー
数年後の立場逆転っていいなと思います


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