ドンッ
「……どうしたんです?急に抱きついてきて」
「……」
「黙ってたら何もわかりませんよ」
「……好きって言って」
「好きです」
「ほんとに?」
「……人に言わせておいて疑わないでくださいよ」
「言わされてるんじゃん」
「言いたくなきゃ言わないでしょ」
「き、急にデレる……」
「は?」
「じゃあ、七海も私を抱きしめて」
「……」
「そのままキスして」
「……いいですけど、顔上げてもらえませんか?」
「……」
「聞いてます?」
「…………恥ずかしいから無理」
「自分で言っておいて何なんですかアナタは」


(で、どうしたんですか?)
(……今日の任務、しんどかったから七海に甘やかされたいなぁと思って)
(まだ全く甘やかしてませんけど)
(いいの。ただもう少しこのままいさせて)
(……役得なんだか虚しいんだか)
(?)
(やっと顔上げましたね)
(!……いいって言ったのに)
(今のキスは私の役得分です)
(やくとく……って、わあっ!?)
(甘やかされたいなら寝室で存分に甘やかしてあげますよ)
(えっ、や、そういう意味じゃ……)
(……アナタ軽くなってませんか?後で好きなもの作ってあげますから食べてください)
(本当に?……ええと、じゃあ先にごはん食べたいかも……)
(後って言ったでしょう)
(私を甘やかすんじゃないの!?)
(心配しなくても、一から十まで甘やかしてあげますよ)


ーーーーーー
甘やかしたい七海と甘やかされてくれない彼女(を強制的に甘やかす七海)


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