「………ス、スズメバチ!!どーすんですか先輩!スズメバチ来ましたよ!!!
刺されんのヤですからね!マジで死にますよあんな大群……!」

トビは焦った声をあげた。

「……………って、芸術的な蜂ですね先輩。。。。。。。!あ、あ、見とれてる、先輩の悪い癖だ!
見とれちゃダメですよ!」

「…誰が見とれるだ、馬鹿ヤロー!
こんなもの、俺の鬼蜻蜒(オニヤンマ)で一網打尽にしてやる!うん!」

デイダラはそう叫ぶと、左手の平の口から起爆粘土を練り出し、素早く作り上げた芸術を変化(へんげ)させた。
ボン!と音をたてて、小山のような鬼蜻蜒が現れた。

「…もう、先輩、わざわざ、スズメバチに勝つこともあるからって、鬼蜻蜒にしなくていいですよ!
起爆粘土で作った、丸い爆弾とか、、、丸い爆弾とか、、、、、、丸い爆弾とかで!
いいってのに!」

「うるせえトビ!てめえ盾になるか?!」

鬼蜻蜒がサイのスズメバチ隊を纏めて呑み込みにかかった。隊の大半は煙に消えたが、残りはデイダラとトビ目掛けて飛んでくる。針が、光る。サイはこの部分に採血カプセルを仕込んだのだった。

「…喝!」

デイダラの声とともに、鬼蜻蜒が爆発した。それでも残った一匹と、それを追うように飛んできた影のラインがデイダラを前後から襲う。

その時、トビが動いた。




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