蝋燭の灯りに長く伸びた影が二つ。


「…不死は、使える。…そう思わんか。」

「…はい。」

「……殺してどうするのだ…!うまく蘇生させれば対暁戦闘要員として配属出来るではないか。
もともとは拘束するべきなのだ。……全く、綱手は何も分かっていない。」

「…火影は、当初、拘束・捕獲を命じたようですが。」

端正な顔立ちの男が静かにダンゾウに答えた。

「初めから暁討伐を暗部に任せぬから、拘束出来ず殺され、殺るハメになる。里の役に立つものなら使わぬ手はない。そいつらをうまく使えば、抜け忍を殲滅することなど造作もないではないか。なあ、フー。」

「はい。」

暁に所属する輩は、ただの抜け忍ではない。数少ない情報から判断しても、特殊能力を持つ者ばかりのようだ。対抗するには相当策を立てなければならない。どうしても、情報がいる。

聞けば、不死の男は首を落とされても話しているそうではないか。ツーマンセルの相方とも言い合いばかりしていたらしい。暁という集団の結束力は忍里のそれとは比べ物にならないほど脆いはずだ。そいつに他の奴等のことを吐かせればいい。
ついでに、使えるならそいつを暁にぶつければいいではないか。

ただ、厄介なのは奴等に共通の目的があるということだ。尾獣狩り。人柱力から尾獣を集めて何かを成そうとしている。
それを阻止するための暁討伐任務に、うずまきナルトを行かせていること自体、おかしな話だが、火影の意志であるから苦言を呈すること以外、出来ることはない。

いつか、自分がその座に着いた曉には、木ノ葉のやり方を変えてやる。
ダンゾウは書面を書き終わると、筆を置いた。


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