(…フーか…?事はうまく運んだか?)

ダンゾウは居室で、念話をしていた。

(…はい。心転身にて仕掛け、術の発動を確認しました。)

(…ご苦労だった。では、その結束を持続させるように。

やむを得ない時はまた介入しろ。)

(…はっ。仰せの通りに。では…隊の者が来ましたのでこれで…)



サイが、暖めたスープをベッドで休んでいる隊長の元に運ぶと、フーはやっと身を起こしてそれを受け取った。まだ本調子ではないらしい。
「…大丈夫ですか?」
「…ああ…。無理が祟ったようだ。……すまないね。」
「…無理?」
「…心転身はチャクラのある生体にするもので、たとえチャクラを帯びていても生きていないものにするものではないからね。中継点として君の蛙に一か八かやってみたが、自分のチャクラの消耗が激しくて…もう少し時間が掛かったら移れないところだった。
…飛段にね。」
フーはスープを、旨いと言って飲んだ。
サイは、
「飛段を操り一時的に意識を変えさせたとしても……隊長は彼を信じられますか…?……今回はダンゾウ様の術の縛りがあったにも関わらず、シカマルに喧嘩を売ったようなので……」
と控えめに聞いた。
「…ああ…。これまで木ノ葉も、他里の術を抜け忍を解剖して研究してきたが、さすがにそんな奴等を実戦で使おうという試みは無かったからね。飛段が初めてだろう………だが、もう大丈夫…。ダンゾウ様の術は効いていた。そしてさらにそれは強まるはずだ。水に落ちて体力を消耗しているから、まだ動けないでいるはずなんだが、私の方も回復があと少しかかる。すまないが待っていてくれ。」
とフーは答え、また横になった。

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