医師はジャシン教の教えを調べた。隣人を殺戮せよ、というとんでもない教義があること、ジャシンから特別な祝福を与えられし者は不死が継続する、ということが分かったが、どのような祝福なのか、はっきりした事は分からない。

飛段が不死である以上、祝福とやらを与えられたのだろう。繋ぎ合わせた後も、何事も無かったように不死は健在だ。当たり前のように復活したではないか。というより、奴は全く死んではいなかった。バラバラになっただけだったのだ。

早く支配化して、飛段に暁であろうと何であろうと、木ノ葉の脅威となるものは全て狩らせればいいのだ。狩らせた後は奴がどうなろうと知ったことではない。

飛段を思う通りに動かすには、こいつを支配しなければならない。支配するといっても、5分しか持たないようなのでは駄目だ。
例えば強い幻術や、心転身などの術にかけたとしても、戦いが終わるまで持たなくては、意味がない。普通、術を長く持続させるには修行や努力がいる。
継続的に更新でき、かつ、維持できる術。そんな都合の良い術は、知っている限りあの中にしかないだろう。

医師は膨大な巻物の中の裏禁術という括りを紐解いた。

これは服従術の類いだが、体の接触、つまり性行為で服従関係が持続する、いわゆる色禁術だ。凹、凸があり、そもそもは色街に堕ちた抜け忍が客を離さない為使っていた違法で低俗な術である。風紀上の理由で禁術となっている。

凸の禁術を持つ者に応じた者には凹がかかり、凹の禁術を持つ者に応じた者は凸がかかる。
凸が主人、凹が従者となり、主は常に従者を服従させることができる。しかし、性行為がないと主従関係の持続は難しくなる。つまり服従させられない、ということだ。

受け付ける体かどうか分からないが実験してみる価値はある。
捕虜にかけるのだ、主従、服従が最優先だ。性別や嗜好は度外視しよう。

医師は怪しげな印を結んだ。
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