しばらく経って、飛段はやっと体を起こした。ようやく、体の組織が回復してきたようだが、やたらと喉が渇く。
とうとう寝込んでしまった隊を、飛段は虚ろな目で見ていたが、今までこんなに渇きを覚えたことはない。

血を欲し、奪魂したいかと問われればそうだと答えよう。そうすることで不死は継続するのだ。

ちょうどいい贄が二人、目の前にいるではないか。うまくやれば二人分の祝福がジャシン様から与えられる。

(……まあ、暁の方が贄としちゃ上等だけどな、)

などと思いつつシカマルに目を向けた途端、飛段は違う感覚がムクムクと下半身から沸き上がってくるのを感じた。

(………やべ………また………!)

飛段の額には知らぬ間に呪印が浮かび上がっている。クソッと思った時には遅く、シカマルと繋がった時の感覚が甦る。

(…………クッ……)

自身がいきり勃つのが分かる。
体が、欲情している。生きている感覚が欲しい。高揚するチャクラごと貪りたい。奴を。

飛段はガッと地面を蹴り、シカマルの寝袋を抱えると森の奥に消えた。

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