その頃、暗部、正確には根の奥、手術実験室では。


「………痛ぇだろ!……おいおい、もっと上手く繋げねえのかよっ!これじゃまるでゾンビじゃねえかっ……ひっで!……!もっと、優しく縫いやがれ!!」

埋められた飛段という男を掘り出して、秘術で繋ぎ合わせるミッション。これは、ダンゾウが綱手を押し切り、承認させたものだ。
奈良の息子が何重にも敷いた罠で捕まえ、最後に起爆札で爆破させたせいで、岩盤が崩れ、飛段の体を掘り起こすのは至難の業だった。
他里の土遁を模した秘術がなければ無理だったに違いない。
応急処置として、その場で暗部の縫合秘術で大体を繋ぎ合わせ、散らばった体は一つ残らず回収し、持ち帰ったのだが。

ちぎれた体の個々の部位を清潔にするのに一苦労。
どちらかというと解剖をもとに戻す作業なので、正しい部位に並べるのに一苦労。
手始めに、秘術を発動して指を縫い合わせたところ、瞬く間に細胞が馴染んで血管が繋ぎ合わさった。
しかし、縫合となると、遣える者が限られている上に、緻密な作業と、集中力を要する。
それなのにそいつはずっと喋っている。無視したからといって黙る訳ではない。こんなに煩いと集中が切れ、めちゃくちゃな繋ぎ方になってしまう。

「そもそもなんで俺を掘り返してんだ!掘り返すなら最初から埋めるなって!お前ら木ノ葉に利用される気なんてねーからな!」

「…黙らないと変な身体になるぞ。とにかく集中力がいるんだ!おい、誰かこいつを黙らせろ。」

とうとう飛段はよってたかって猿轡を嵌められた。それでもウーウーと唸ると、主治医が言った。
「頭が邪魔だ!おい、一旦、首だけ切って冷凍庫にでも放りこんどけ!!」

それを聞いて飛段はやっと黙った。


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