「この先に廃屋がある。とりあえずそこに移動して体制を立て直そう」

サイは二人にそう言って、促した。
飛段はシャワーとかねえよなあ、そこ、と言ってめんどくさそうに立ち上がった。
とりあえず川しかないかな、とサイが答え、二人は歩き出したが、シカマルがついてきていない。
飛段は大げさに立ち止まり、振り向きざまにからかった。

「行かねえのかよ。てめえも大概だな!……他人はイカせといてよー、全く………!
暁殺る前にてめえ呪い殺してやりたくなるぜ、ほんと。
………っとに、てめ、一体どんなプレイして来たんだよ…あいつとさ」

シカマルの肩がピクッとした。立ち上がろうとしてふらつき、膝をついたが、足元を踏みしめ、印を結ぼうとした。チャクラ切れか、術は発動しなかった。それでもまだ、印を結ぼうとする姿は、まるで病んでいるかのようだった。

「やめてくれシカマル…。
君がキツいのは………尋常な精神状態じゃいられないってことは分かる………!………分かるよ……。
けど、僕らの隊はこのままだと空中分解してしまう。それじゃナルトも、木ノ葉も守れない」

「………サイ、……悪いが、………お前に命令される筋合いはねえ、…」

「シカマル、隊長代行は僕だ。
この隊で隊長の次にSランク任務率が高いのは、悪いけど僕なんだ。
拘束にかけては、僕もヤマト隊長に劣らないよ」

サイは、いつになく冷静にシカマルに大蛇をけしかけた。
飛段は早く川に行きてえなーと言いながら、二人の戦いぶりを見ていた。しかし、シカマルを見ると何か体がうずくものを感じてしまう。見ると目が離せなくなってしまう。飛段はチッと舌打ちをして、サイばかり見てみたが終いには二人には背を向けて座り込んだ。

ほどなくドオン、と土煙があがり、大蛇がシカマルを拘束したようだ。やっと体が洗える、と飛段は伸びをした。



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