(殺してやりたい…………それが叶わないなら無茶苦茶に犯してやる……………俺に赦しを乞おうと、絶対に許さない……)

ーー永遠に、永遠にお前を服従させてやる!ーー

目の前の血だらけの飛段を見て、シカマルの頭にはもうそんなことしか浮かばなかった。

先程まで居た世界は、木の葉の世界は、まるで夢幻に思えてきた。この世界こそ、俺の居る世界だ。


飛段という男を、復讐という刃でズタズタにしたところで、それでも何の満足も得られないことは、聡明な彼には分かっていた筈だった。
だが、抑えに抑えてきた感情は案外深く心を侵し続けていたようだ。


影が、シカマルの指先に伸びてきた。
シュルシュルとシカマルの手は縛られ、自分の意思とは関係なく、印を結ばされた。

「………?!……ハアッ……!…ァァっ……!」

ガクッと膝を付くと、シカマルは、のたうち回った。顎がガクガク震え、背筋を快感がはしる。いきり勃つモノを、充血するくらいキツく締め上げられているのを感じる。

何故か、飛段の感覚がシカマルに逆流したらしい。


(…く、クソッ………影真似、……解!!)

パァンと自身に取りついていた影が弾けた。
自分の意思ではない何かが、シカマルさえも新たな地獄へ誘(いざな)おうとしている。
影の抑制はもう、ーーシカマルが気づくより前にーーすでに効かなかった。

飛段が、呼んでいる。


「…シカ……ァ……」

途端にシカマルも影に襲われ服を剥ぎ取られた。そこから浸入し、感じやすい部分をなぞる己が影の責めに、ハアッ……ハアッと息が荒くなる。
影に囚われ寄せられてゆっくりと自身を扱かれる。たまらず、アアッ…と声を漏らすと、影縫いがまた一つ飛段の急所を貫く。

「!!…ァァあ……!!」

声をあげるその度に、猛り狂うような生の感覚が体を痺れさせ、快感を走らせる。

とうとうシカマルは、影と両手で、飛段の脚を高々と持ち上げ、己を飛段に突き立てた。


何度も、何度も、何度も。


果てしなく二人の喘ぎ声が鬩ぎ合う。

憎しみが、とうとう二人を繋げた。

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